樹齢350年以上と推定されている志摩の一本桜=「家建の茶屋跡の大島桜」(志摩市磯部町恵利原)が、満開を迎えている。
一本桜は、天照大神が岩屋に隠れて世界が真っ暗になったと言われる「天の岩戸伝説」が残る「天の岩戸」(同)へ向かう伊勢神宮までの旧街道沿いに、昔ながらの田園風景をそのまま残こし佇(たたず)んでいる。
本編5巻6冊、附録1巻2冊、合計8冊からなる伊勢参宮のガイドブックでもあった「伊勢参宮名所図会」寛政9年(1797年)の巻5にも「家建の茶屋」とともに桜の木が描かれている。品種は大島桜(オオシマザクラ)で、1999年に行った旧磯部町の調査では、幹の直径約67センチ、樹齢約350年と推定。大島桜は、純白の花を付け同時に緑の若葉を伴って咲くのが特徴、葉は主に塩漬けし食用にされる。伊豆大島に多く見られることからその名が付いた。
3月30日に志摩市観光協会主催の茶会が開催されたが、その時は7分咲きだった。1999年まであまり紹介されてこなかったこともあり、穴場的なスポットとなっている。
志摩の一本桜=「家建の茶屋跡の大島桜」(関連画像)伊勢の老舗日本料理店、期間限定で「花見弁当」(伊勢志摩経済新聞)広域渋谷圏の「花見」スポット事情2008(シブヤ経済新聞)志摩市観光協会伊勢参宮名所図会(北海道大学附属図書館)