伊勢在住・井村裕保さん(伊勢市円座町)の自宅の庭の「姫路城」一帯で田植えが始まっている。井村さんにとって一番楽しみな季節がやってきた。
「姫路城」は昨年4月、23分の1のスケールで忠実に再現した「姫路城」のミニチュア。約19年の歳月をかけ、材料費だけでも約1,800万円を費やしているという。完成してからは新聞、雑誌のほか民放テレビ各社など数多くのマスコミの取材を受け、NHKの生放送では庭にクレーン車を導入し「姫路城」の全景が全国に発信された。見学に訪れる人は土曜・日曜のピーク時で1日約600人、平日でも150人がやってきたという。
ゴールデンウィーク前の天気のいい日に、瓦のふき替え(FRPで作った瓦の塗料を塗る)作業をしていた井村さんは「『城』の背後に青々とした新緑の山々が見渡せるこの季節が一番好き。田植えを終え、その苗が水田一面を覆うころも『城』が一番際立つので最高。今日は瓦の色があせてきたのでふき替え作業をしているところ(笑)」と話す。
5月5日は、猿田彦神社(同市宇治浦田)の神田に豊作を祈願し、桃山時代の風俗衣裳を着け早苗を植える「御田祭(おみた)」が執り行われ、大勢の観光客が見届けた。6月24日には、国の重要無形民俗文化財にも指定され、千葉の香取神社、大阪の住吉大社とともに「日本三大御田植祭」とされる伊勢神宮(内宮)別宮の伊雑宮(志摩市磯部町上之郷)の「伊雑宮御田植祭(いざわのみやおたうえまつり)」が、今年も執り行われる。温暖な伊勢志摩地方では、盆前に新米が市場に出始める。
「姫路城」はライブカメラで24時間撮影され、インターネットで自由に見ることもできる。
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