毎年夏至の日前後2カ月間、伊勢二見浦・二見興玉神社(伊勢市二見町)の夫婦岩の中央から「ご来光」が現れることから、シャッターチャンスを狙って早朝からカメラマンが好位置を確保しようと「陣取り合戦」が繰り広げられている。
夏至の日には夫婦岩の中央から太陽が昇り、天気がよく空気が澄んでいれば富士山がその対角線上に並ぶことから、この2カ月間は毎朝大勢のカメラマンが詰めかけ多い時で200人以上になることもあるという。しかしながら、時期が梅雨と重なるため「ご来光」に巡り合う確率は低く、太陽と重なる富士のシルエットを撮る確率はさらに低くなるためカメラマンにとっても持久戦となっている。6月13日、14日には、天気がよく夫婦岩の大注連縄の背後に太陽と富士山が重なり話題になった。
一方、三重県が設置するライブカメラのひとつが夫婦岩にも設置されインターネット上で公開されている。夏至の日前後のホームページアクセス数の増減を問い合わせたところ、三重県環境森林総務室のホームページ担当の水上知之さんは「夏至の日前後にアクセス数が増える現象はこれまで特になかった」と説明する。「直接現地に行くことができない人にはインターネットで見ていただければと思う。ライブカメラは2004年から設置し一般公開しているが昨年4月にホームページアドレスを変更してからアクセス数が大幅に減少してしまった。この機会にブックマークしていただければ」(水上さん)とPRする。
今年の夏至の日は6月21日。同神社ではこの日早朝から夫婦岩の前で禊(みそぎ)を行う行事「夏至祭」があり、3時30分から斎行し、日の出時刻の4時40分ごろに合わせて禊を行う。
同神社広報担当の岡みどりさんは「絶好の撮影場所は『富士見橋』からと言われ天気予報で翌朝が好天の場合は前日から場所を取るカメラマンもいる。夏至祭には毎年200人以上が参加しているので天気が悪くても禊をしている光景をカメラに納めていただければ」と話す。
夏至祭への一般参加は、初穂料として20日・21日の全修法参加(5,000円)、21日の禊修法参加(3,000円)。参加者には、お風呂券、直会券(おこわ)が付く。問い合わせは二見興玉神社社務所(同、TEL 0596-43-2020)まで。
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