タラサ志摩ホテル&リゾート(鳥羽市浦村町白浜、TEL 0599-32-1111)が再建に向け動き出している。
昨年5月、「世界一の洗顔美容師」の今野華都子さんが社長に、今年3月、ザ・リッツ・カールトン大阪営業統括支配人などを歴任した林田正光さんが会長兼総支配人に就任した。30~50代女性に大きな支持を得ている今野さんが同ホテルのPR、イメージアップを、ザ・リッツ・カールトンで学び、ホテル運営で実践してきたCSとホスピタリティー重視の経営を林田さんが、それぞれ担当し、一流のスペシャリスト2人が同ホテルの再建に乗り出している。
同ホテルは、本場フランスのタラソテラピー(海洋療法)施設と同等の施設を持ち、伊勢志摩の温暖な気候と澄んだ海水のある現在の場所に、アジア最初のタラソテラピーセンターとして1992年8月にオープンした。客室112室は全室オーシャンビュー。
タラソテラピーとは、海水、海藻、海泥など海の資源を活用しながら心身をトータルにリフレッシュさせる自然療法のことで、同ホテルでは沖合720メートル、水深12メートルより取り入れた海水を1人当たり1~1.5トン使用する。
今野さんは、日本エステティック協会認定エステティシャンで、第1回LPGインターナショナルコンテストL6(フェイシャル部門)において日本最優秀賞を受賞、2004年12月、世界110ヶ国の中で最優秀グランプリ=世界1位を受賞したフェイシャルの世界第一人者。著書「顔を洗うこと 心を洗うこと」(サンマーク出版)が5月8日に発売されたばかり。
林田さんは、ザ・リッツ・カールトン大阪開業当時から7年間、営業統括支配人を務め、その後、京都全日空ホテル社長兼総支配人、彦根キャッスルホテル社長兼総支配人を歴任し、現在は日本CS・ホスピタリティ協会理事長などの役職を持つ。著書「リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なこと」(あさ出版)は10万冊以上のベストセラー。
林田さんは「まず、CS(顧客満足度)の向上が最優先。それを前提とした上でES(従業員満足度)を高める必要がある。現在10のプロジェクトを全従業員と共に立ち上げ、1人1人の従業員が目標を持って仕事に取り組むように指導している」と話す。10のプロジェクトテーマは「タラサクラブ会員増強」「地域顧客増強」「HP販促」「イベント企画推進」「料理クオリティ研究」「ブライダル強化」「セラピストグレードアップ」「施設美化推進」「ES(従業員満足度)」「業務改善」。毎月2回の会議を重ね、それぞれのプロジェクトリーダーが取りまとめ現場で実践を繰り返している。実際に従業員のモチベーションが上がり、すでに成果も出ているという。
林田さんは「私は現在62歳、このホテル再建を人生最後の集大成にする覚悟で臨んでいる。『日本一のホテル』を目指して従業員とともに歩んでいきたい」と決意を語る。
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