伊勢-鳥羽を結ぶ観光道路=伊勢志摩スカイラインの朝熊岳の頂上から8月23日、夏に見ることは珍しい富士山が現れ、その後三島由紀夫の「潮騒」の舞台にもなった神島と富士山の方角から虹が出るという自然現象があった。
伊勢志摩スカイラインの朝熊岳の頂上から見ることができた夏の富士山。
伊勢音頭の一節「お伊勢参らば朝熊(あさま)をかけよ、朝熊かけねば片参り」と、詠まれ伊勢神宮の奥の院として親しまれてきた金剛證寺(こんごうしょうじ)が山頂に建つ標高555メートルの朝熊岳の頂上から富士山までは直線距離で約200キロ。「外気温が低い冬場の早朝に富士山を見ることは珍しくないが、夏場に見ることは珍しい」と説明するのは伊勢志摩スカイラインを運営する三重県観光開発(津市)の西村さん。
珍しい自然現象は17時ごろ、富士山のシルエットが突如現れた。その後18時10分ごろ虹のかけらが富士山の真上に現れると同時に富士山が消え、虹の架け橋が長く伸びていった。虹は富士山と神島の辺りから志摩半島まで伸びていった。18時30分ごろ西の空が夕日で黄色に染まると虹は消えていった。