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「手植え・手切り・足踏み脱穀機」でコメ作り、自給自足51%を目指して

「手植え・手切り・足踏み脱穀機」でコメ作り、自給自足51%を目指して。稲刈りの作業を中断して記念写真。

「手植え・手切り・足踏み脱穀機」でコメ作り、自給自足51%を目指して。稲刈りの作業を中断して記念写真。

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 「足踏み脱穀機を発明した人は本当にすごいと思う」と感慨深げに話すのは、自らの生活を自給自足でまかない自給率51%を目指す玉川鉄兵さん。1年中水田に水を張り不耕起栽培で2反のコメを作る4家族のリーダー。

自給自足51%を目指して手植え、手切り、足踏み脱穀機でコメ作り

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 志摩市で農業指導などをする岡山県出身の鷹取秀男さん家族4人、志摩自然学校でシーカヤックのツアーガイドなどを務める谷川原健さん家族3人、同市で英語教師をするニュージーランド出身のコリンズ・ノームさん家族4人と漁業で生計を立てる玉川さん家族5人。

 「子どもも合わせ16人の1年分のコメを2反の水田でまかなおうとするが、年々子どもたちの成長とともにコメが足りなくなっている(笑)」と玉川さん。「昨年は約600キロ(10俵)のコメを4家族で分け合った。毎年試行錯誤を繰り返しながらこの地の気候に合った栽培方法を模索する」と鷹取さんは説明する。

 栽培するコメはコシヒカリと餅米を少し。上半身裸で汗をかきながら手切りで丁寧に稲刈りをするコリンズさんは「ニュージーランドでもコメは作るが、日本のコメはとてもおいしい」と笑顔。「稲刈りを終え新米をいただくときの有難さは格別。ご飯のおいしさを実感する」と谷川原さん。

 4家族は、今年で7回目の収穫期を迎えた。自給自足で生活をしようと、できるだけガソリンなどエンジンを使う道具は使用しない。2年目から「シバタ式足踏み脱穀機」と「ヤスノ製唐箕(とうみ)」を使用し効率をアップさせた。脱穀機は奈良県十津川村の農家から、唐箕は地元農家から譲り受けた。昨年から苗作りにも挑戦した。

 玉川さんは「物質社会で生活する以上自動車にも乗らなければいけないので、自給率100%は難しい。熊本県で自給自足をする正木高志さんの本を読み、51%なら社会にコントロールされないで生活できるし、頑張れば実現できると思った」とコメ作りにかける思いを話す。鷹取さんは「自動機械ではロスが多いが、足踏み脱穀機では1粒のコメも無駄にしない。昔の人は本当にすごい」と足踏み脱穀機の威力を再認識する。

 4家族は、手植え、手切りした稲を天日干しし、足踏み脱穀機で脱穀する作業を9月いっぱいまで続ける。その間、子どもたちはザリガニやメダカと戯れる。

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