三重県初の「ロールスシ」専門店「sushi cafe Mr.q(スシカフェ ミスターキュー)」(伊勢市村松町明野、TEL 0596-37-0515)が11月19日、航空学校がある陸上自衛隊明野駐屯地の見える国道23号線沿いにオープンした。
タスマニア産のサーモンを取り寄せ作る一押しの「サーモンラップ」
鳥羽市出身の同店オーナーシェフ坂田裕紀さんは「日本の『寿司』が海外で『SUSHI(スシ)』と呼ばれ一般化し『巻き寿司』が『SUSHI ROLL(スシ・ロール)』と大きな進化を遂げ、今もなお海外で受けている事実に衝撃を受けた。和食調理人として日本で10年、それなりのポストと収入もあったが、日本って夢を見ていない人ばかりになった気がして、自分ももうワンステップしたいと思い、ちょうど3年前にすべてを投げ捨て単身オーストラリアに渡った。そこでの衝撃と感動を、そして夢を持ち一歩を踏み出す勇気と行動することが大事だということを、多くの人に伝えたいと思い開店した」と話す。
「オーストラリア・シドニーのローカルジャパニーズカフェ」がコンセプトの同店、メニューにはタスマニア産のサーモンを使用した「サーモンラップ」(800円)、エビの天巻き風「シュリンプクランチロール」(750円)、ピクルスロールの「コリコリひの菜ロール」(700円)など20種類以上のロールスシに、和食職人としての経験を生かした手作りのゴマどうふやサワラの西京漬けなど本格和食も並ぶ。そのほか「バナナブレッド」「ホーキーポーキー」「パンケーキ」などオーストラリアのカフェでは定番のフードメニューや「XXXX(フォーエックス)」「VB(ヴイ・ビー、ビクトリア・ビター)」「Crown Lager(クラウン・ラガー)」「FOSTER'S(フォスターズ)」などオージービールも取りそろえる。
食材はできるだけ三重県産にこだわり、米は伊賀米、のりは隣町の明和町大淀(おいず)産を使用、鮮魚は三重県地方卸売市場(松阪市)から仕入れる。スタッフには、伊勢市出身でロサンゼルスのすし店で10年勤めた経験者も。店名の「q(キュー)」は、両親が営む居酒屋「久兵衛(きゅうべえ)」(鳥羽市鳥羽、TEL 0599-25-5506)から取った。
「ロールスシ専門店としては三重県初だと思う。全国的にも(海外チェーン店を除き『専門店』としては)珍しいのでは。今後は『伊勢ロール』や『鳥羽ロール』などご当地ロールも積極的に作って行きたい。テークアウトも充実させていく予定」と坂田さん。「当店はあくまでもカフェ。21時以降はコーヒー(300円)のお代わりが自由になるので、気取らず誰でも気軽に立ち寄ってもらえるお店にしたい」とも。
営業時間は18時~25時(日曜は24時まで)。来年以降月曜定休(年内は無休)。