砂浜清掃専用4輪バギーカーを駆使した自動車メーカー「ホンダ」の「ビーチクリーン」が海水浴シーズン始まる7月10日、英虞湾の中心に位置するともやま公園内の次郎六郎海岸(志摩市大王町)であった。
ブルーのつなぎ作業服に長靴、「Together for Tomorrow」とロゴマークが入った帽子を着用して作業するのは、本田技研工業鈴鹿製作所に勤める有志とそのOB、三重県内のホンダカーディーラーで組織する「三重県ホンダ会」のメンバーら37人。広域伊勢志摩圏内も8日に梅雨明け宣言が発表されたばかりで、この日は太平洋高気圧の影響を受け炎天下での作業となった。
北海道から沖縄まで全国の海岸延べ100カ所以上の清掃活動を続ける同事業は、ホンダが進める社会貢献活動の一環として「裸足で歩ける砂浜を次世代へ」をキャッチフレーズに展開する。
ビーチクリーンは、同社製の4輪バギーカーATV(全地形走行車)に開発スタッフが研究を重ねて製作した独自の「ビーチクリーナー」と呼ぶ清掃用のアタッチメントを装着し、砂浜を走行しながらゴミを回収する作業と、人海戦術で一人ひとりが小さなゴミを手作業で行う2種類を2班に分けて行った。
同社社会活動推進センター長の小島巧也さんは「今年は震災による原発事故の影響などによる節電対策で、6月30日から生産工場の稼動が土曜日曜となっているので本社工場の社員の参加が少なくなってしまったが、OBの協力を得て実施することができた。海水浴に来られる人が安全に砂浜を歩いていただけるようになれば」と話す。
11日には、波切小学校の6年生と合同でビーチクリーンが実施される。