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自衛隊ヘリコプター、伊勢上空を年頭編隊飛行-被災地で活躍した操縦士らも

陸上自衛隊明野駐屯地ヘリコプター、伊勢上空を年頭編隊飛行-被災地で活躍した操縦士らも

陸上自衛隊明野駐屯地ヘリコプター、伊勢上空を年頭編隊飛行-被災地で活躍した操縦士らも

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 陸上自衛隊明野駐屯地(伊勢市小俣町)のヘリコプター16機による新年初の年頭編隊飛行が1月6日、伊勢志摩の約600メートル上空で行われた。年頭編隊飛行は、隊員の新たな一年の安全意識の徹底を図ることを目的に実施。

日本に9機しかない戦闘ヘリコプターAH-64D(アパッチ)

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 陸上自衛隊航空学校長兼明野駐屯地司令の金丸章彦さんは、編隊飛行の前に隊員に対して、「東日本大震災において陸上航空各部隊は地震直後から捜索・救難・原発放水活動など各種任務を完遂し部内外から高い評価を得た。東アジアの安全保障環境が厳しさを増し、東海・東南海・南海地震の発生が危惧される今、陸上航空に対する期待はますます高まるであろう。その期待に応えるために高い技量の錬磨に励んでいこう」と訓示を垂れた。

 編隊飛行は同駐屯地を離陸後、時速約150キロで高度約600メートルまで上昇し、津市上空まで飛び旋回し、伊勢湾の海岸線を鳥羽市菅島までの約80キロの飛行経路を取った。一糸乱れぬ編隊飛行で2つのVのマークが美しく伊勢志摩の青空の中に溶け込んだ。

 被災地で陸海空の自衛隊を含む300機以上の航空機の飛行統制を行う最高責任者として指揮を執った金丸さんは「編隊飛行は、高い操縦技量、集中力、粘り強さが求められる訓練。われわれは、地震発生直後から昼夜を問わず救助活動を行い、169人を救助した。夜間雪が降る環境の中でホバリングしながらホイストで救助を行う活動は、高い操縦技量はもちろん、日々の訓練よって養った皮膚感覚が生かされた」と説明する。編隊飛行のパイロットには、被災地で直接救助活動を行った隊員の姿も。

 飛行ヘリコプターは、戦闘ヘリコプターAH-64D(アパッチ)2機、対戦車ヘリコプターAH-1S(コブラ)1機、観測ヘリコプターOH-1(ニンジャ)5機、同OH-6(オスカー)2機、多用途ヘリコプターUH-1J(ヒューイ)3機、同UH-60JA(ブラックホーク)3機の計16機、4編隊。

 同駐屯地には約1000人の隊員が在籍。隊員は、同航空学校で学ぶ学生のほか、主にヘリコプターに関する操縦、整備、通信などの任務に就いている。

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