伊勢神宮や伊勢に伝わる風習などに造詣の深い明和町在住のフリーライター千種清美さんが1月31日、伊勢神宮内宮周辺に住む人々の暮らしの中の「いい話」を集めた「お伊勢さん鳥居前おかげ縁起」(講談社)を出版した。
千種さんは、NHK津放送局アシスタント、タウン誌「伊勢志摩」編集長を経てフリーライターに。2010年、東海道・山陽新幹線グリーン車の座席に備え付けられている月刊誌「ひととき」に連載してきた4年間のコラムをまとめた「永遠の聖地 伊勢神宮二〇一三年、式年遷宮へ」(ウェッジ)を出版した(現在も執筆中)。
同書は、おかげ横丁発行の「暮らしのぞき箱」につづってきた8年間の記事をまとめたもので、宇治の町で商いをする人、暮らす人々に直接インタビューし、参宮客との小さな触れ合いのエピソードやのれんを守る家族の絆、宇治の子どもたちにとっての心の原風景でもある五十鈴川の烏帽子(えぼし)岩のあたりの「よぼ」などを紹介する。
千種さんは「年間400万人以上が訪れる内宮前だが、一方でどこか普通の暮らしがある町。その町の目に見えないいい話を通して伊勢の良さを感じていただければ」と話す。
227ページで、価格は1,470円。全国の書店、インターネット書店で販売している。