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伊勢にベーカリー「ラパン」-姉妹で開業、実母介護のため実家の隣に開く

伊勢にベーカリー「ラパン」-姉妹で開業、実母介護のため実家の隣に開く

伊勢にベーカリー「ラパン」-姉妹で開業、実母介護のため実家の隣に開く

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 江戸時代の神宮参道だった古市街道沿いに昨年11月、ベーカリー「La Pain(ラパン)」(伊勢市桜木町、TEL 0596-29-0312)がオープンした。

伊勢・桜木地蔵の近くにできたベーカリー店「La Pain」

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 姉の中村綾子さんと妹の竹内恵美さんが共同で経営する同店。営業日は毎日6時30分から小麦粉をこね、パンを焼く。自家製の天然酵母を使った「いちじくとクリームチーズ」(230円)、「大納言あずきスティック」(210円)などのほか、通常のイースト菌を使った「メープルのパン」(160円)、「練乳コッペ」(150円)、「雑穀アンパン」(170円)、「メロンパン」(140円)など。中村さんは「どこか懐かしい昭和の香りのするパンを目指した」と説明する。

 山田奉行を務めた大岡越前守忠相がお参りし、その後江戸町奉行に出世したと伝えられ「出世地蔵」とも呼ばれる「桜木地蔵」がそばにあり、切り妻屋根の家々が所々に立ち、昔の参道としての趣もまだ残る同地区。そうした場所で2人は子どものころから学び、遊び、生活してきた。同店の隣が実家になる。

 市内で嫁ぎ実家を離れ約30年近く過ごした2人は、趣味でパンを焼いたりしながら日々を送っていた。ある時、実母が車いす生活となり介護が必要になったため、毎日のように実母の世話をしに実家に来るように。そして「毎日実家に来るのだから、(隣の敷地が空いているから)ここで何かしよう」と2人が意気投合し、ベーカリーを開くことに。

 建物のデザインや庭、壁の色やカウンター、照明器具やショーケースなど細部に至るまでこだわり、大工である中村さんの夫と共に店を造り上げた。店名の「La Pain」は、フランス語の「パン屋さん」と「lapin=ウサギ」を掛け合わせたもの。

 中村さんは「81歳になる父と82歳になる母の近くで仕事ができるので、とても安心。お母さんが家族のために焼くようなパンだが、近くにお越しの際は立ち寄っていただければ」と話す。

 営業時間は11時~16時30分(売り切れ次第閉店)。日曜・月曜・火曜定休。

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