広域通信制高校「代々木高校」(志摩市阿児町賢島)の7回目の入学式が4月17日、ペンギンたちが戯れる「志摩マリンランド」(同)エントランスの水槽前で行われた。
同校は志摩賢島を本校とし東京、名古屋、大阪に本部を置き、全国40以上のサテライト校のほかオーストラリアやカナダなど海外でも日本の高校に通える環境を提供する。高校生の思い実現のため、「海外留学派」「スポーツ派」「とにかく高卒!らくらく派」「脱・自宅派」「スーパー進学派」「引きこもり・不登校克服派」「手に職派」「出直しのR-18派」「ワーキング派」など目的別にさまざまなカリキュラムを用意する。
この日の入学式には新入生38人中24人が出席。近鉄賢島駅のペンギン駅長で志摩市の観光特使も務める人気のフンボルトペンギンの「志摩ちゃん」もサプライズゲストとして出席。記念撮影時には自由に会場を走り回り、周囲を和ませた。
飲食店に通いながら高校資格が取れる「伊勢志摩料理人コース」には今年最大の7人が入学。7人はすでに3月から同校が手配した飲食店で働き、修行の身に。この日は全員が休みを取って入学式に臨んだ。
同校校長の一色真司さんは「代々木高校の入学式会場はペンギンの泳ぐ水槽の前。これまで『当たり前』『常識』だと思っていたものをもう一度考え直し、既成概念にとらわれず何事にもチャレンジして高校生活を楽しんでほしい」と訓示を垂れた。来賓からは「水槽の中のペンギンは、寝ているものや潜ったり泳いだりと、さまざま。自分らしさを失わず、目の前のペンギンのように自由に、活躍してほしい」と祝辞があった。
3月26日から日本料理店「伊勢門本店」(津市栄町)で働きながら高校生活を開始した「伊勢志摩料理人コース」の尾関誠也さん(滋賀県出身)は「3年間頑張ります」と意気込みを言葉にした。
同校には、今年168人が入学、4月17日現在で全校生徒627人となった。