二見興玉神社(伊勢市二見町、TEL 0596-43-2020)の夫婦岩の大しめ縄の張り替えが5月5日、同神社境内で行われた。
その場に居合わせた人たちの手で縄を送りながら、男岩(おいわ)と女岩(めいわ)まで縄が運ばれ、氏子や職員ら約20人が、送られた5本の縄を手際よく男岩と女岩に巻き、きれいに整えた。約2500人の参拝者や観光客らが、「夫婦の絆」を結んだ本来の状態に戻るのを見守った。
しめ縄は、1本約35メートル、太さ10センチ、重さ約40キロ。男岩と女岩の岩に5本のしめ縄を渡して鳥居の役割を果たす。毎年5月5日と9月5日、12月の3回「大注連縄張(おおしめなわはり)神事」が行われ、新しいしめ縄が張り替えられる。
同神社の片岡昭雄宮司は、「日本の国、世界が平和になりますように」と祈願した。その場に居合わせたカップルは「これって珍しいことだよね。俺たちってラッキー?」「すごい。(縄を送る様子が)竜が動いているみたい。こんなの初めて」と驚いた様子を見せながら縄を送る作業を手伝った。
同神社では、太陽が最も北寄り(左側)の位置から現れる夏至の6月21日、毎年3時30分から「夏至祭」を斎行し、日の出予定時刻の4時40分に夫婦岩の前の海でみそぎを行う。夏至の時期には、夫婦岩の間から朝日と富士山が現れるチャンスがあるが、それが現実となる確率は梅雨時期と重なるため極めて低い。