伊勢神宮で使用する「御塩」昔ながらの入浜式製法で、手塩にかけて

伊勢神宮で使用する「御塩」昔ながらの入浜式製法で、手塩にかけて

伊勢神宮で使用する「御塩」昔ながらの入浜式製法で、手塩にかけて

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 伊勢神宮で使用する御塩(みしお)を海水から精製する昔ながらの塩作りが7月16日から8月2日まで、伊勢市の「御塩浜」や「御塩殿(みしおどの・みしおでん)神社」(伊勢市二見町)で行われていた。

【関連画像はこちら】沼井に海水を注ぐ(塩をおそう)作業

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 この地の神様・佐見都日女命(さみつひめのみこと)が、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の鎮座地を求めて旅をしている倭姫命(やまとひめのみこと)に「堅塩」を献上した。と鎌倉時代に書かれた「倭姫命世記」に記されている。事実であれば塩づくりは伊勢神宮創建前から行われていたことになるが定かではない。「伊勢新名所絵歌合」(1295年)下巻には二見浦での御塩作りの様子が描かれている。

 7月16日~25日、五十鈴川の河口の海水と淡水が交じり合う場所にある約6600平方メートルの塩田「御塩浜」で鹹水(かんすい)を作る作業が行われた(19日、20日は雨天のため作業は中止)。今回の作業で4斗樽(約72リットル)で25樽が出来上がった。

 伊勢神宮の御塩は、江戸時代初めに技術が確立されたとされる入浜式製法で作っている。入浜式は、塩田を整備し(浜をおこす)、海水を入れ(潮を入れる)、沼井(ぬい)の中の砂を塩田全体にまき(浜をひろげる)、天日の力で乾燥させる。砂をかき起しさらに乾燥を助け(浜をかえす)、水分が飛び乾燥したところで砂を集め(浜をよせる)、沼井の穴の中に塩を含んだ砂を運んで入れ、その砂の上に海水を注ぐ(塩をおそう)と、塩分濃度の高い(10度~20度)の鹹水が出来上がる。

 8月1日・2日の2日間で、同神社境内にある御塩汲入所(みしおくみいれしょ)の壺で保管された鹹水を御塩焼所(みしおやきしょ)の中に設置された直径約2メートル、深さ約0.15メートル、容量約126リットルの鉄の平釜で昼夜交代でたき・煮詰め「荒塩」を作る。17~18度の塩分濃度の鹹水で約3時間半、12~13度で約4時間半たき続ける。荒塩はにがりが自然に流れるように麦と稲わらで編んだ俵に入れ保存する。

 荒塩は10月5日に同神社で「御塩殿祭」を執り行った後、「堅塩」に焼き固め、伊勢神宮で最も重要な祭典「神嘗祭(かんなめさい)」に間に合うように納められる。堅塩を作る作業は10月と3月の年2回。伊勢神宮ではこの堅塩を年間、約200個(約162キログラム)使うという。

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