入り組んだリアス海岸が美しい五ヶ所湾の海辺に立つ「伊勢現代美術館」(度会郡南伊勢町、TEL 0599-66-1138)で現在、ガラスアート作家キッタヨーコさんの作品展「今日 庭にたねをまこう」が開催されている。
ガラスアート作家キッタヨーコさんの作品展「今日 庭にたねをまこう」
岐阜県出身のキッタさんはこれまで、名古屋や福岡、茨城、東京など国内で作品を発表するほか、フランスのルーブル美術館や北京や釜山など海外でも活躍する。
同展では吹きガラスで吹いたガラスと鉄板などをバーナーで切断し、さびを付けたさまざまな形の造形物をぶら下げたモビールなど40点が展示されている。「『種をまくと芽が出るまでのワクワクした気持ちになるように、作品を通して人の心にも種をまくことができれば』という思いが込められている」と同館の世古愛佳さんは代弁する。
1998年制作で作家自身の顔を型吹きした等身大の作品「スイートタイムワープ」(高さ177センチ、幅58センチ)は近づくとセンサーが働き、さまざまな音を取り入れそれをミックスしたオリジナルのサウンドが流れ出す。世古さんは「この展覧会のためにキッタさんは、作品制作に約2年間をかけたという。ほとんどが新作なので、近くに来られた際には立ち寄っていただければ」とも。
また、同館2階の展示スペースではボタン作家で愛知県出身の伊藤優花さんの展覧会「Fresh2014 伊藤優花展」が開催されている。刺しゅうやハンドプリントでデザインされたクルミ製の直径13センチ~48センチの大きさのボタン約1000個を壁一面に貼り付けたインスタレーション。
世古さんは「ボタンは購入もできる。先日は長野県から来た女子高校生がまとめて予約してくれた」とエピソードを披露する。価格は1個162円~756円。
開館時間は10時~17時。火曜・水曜休館。入館料は、一般=500円、大学生・高校生=400円、小・中学生は無料。「今日 庭にたねをまこう」は10月26日まで。「Fresh2014 伊藤優花展」は9月17日まで。