南伊勢町神津佐(こんさ)の市川陽子さんの畑に自生し数十本生えているタカサゴユリの内の1本に101輪の花が付き話題を集めている。
毎年7月に行われる天王祭での灯籠流しが美しい神津佐川に掛かる記念橋を渡ったすぐの畑の中に、威風堂々と咲くタカサゴユリ。8月30日16時ごろには、純白のユリの花が1輪だけ蕾を残して100輪が満開となっていた。
101輪の花を付けるタカサゴユリは、高さ約160センチメートル、茎の最大幅約40センチ。幅広くなった茎から輪を描くように花が付いている。
サトイモやナスなどをそこで栽培する市川さんは「毎年咲いているが1本からこんなに花を付けたのは初めて。突然変異なのかもしれないが、花がたくさん咲くということはいいこと(吉兆)だと思って喜んでいる」と話す。
植物に詳しい日本自然保護協会自然観察指導員の麻生晴子さんによると「石化(せっか)では?茎が幅広く帯状に変異する。奇形の一つで園芸種を栽培する際に矮化剤(わいかざい)の掛け過ぎでこういった現象が起こることがあったり、昆虫などによって傷つけられることで起こることなど原因を特定するのは難しい。帯化(たいか)または綴化(てっか)とも言う」と説明する。