陸上自衛隊航空学校・明野駐屯地(伊勢市小俣町)の第35代学校長兼駐屯地司令に、伊東伸基(のぶき)陸将補が3月30日付けで着任した。
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陸上自衛隊のヘリコプター(回転翼)のほとんどの機種を装備する同駐屯地。1952年に保安隊航空学校として浜松で設立され、その後、航空学校と名前を変え、1955年7月に日本におけるヘリコプターのパイロットや整備士になるための教育機関として同地に移駐され、現在に至る。明野本校のほかに北宇都宮駐屯地内の宇都宮校(栃木県宇都宮市)、霞ヶ浦駐屯地内の霞ヶ浦校(茨城県土浦市)の分校がある。
伊東陸将補は1960年4月愛媛県出身。1983年、防衛大学を卒業後入隊。東北方面航空隊長(2006年~2007年)、東部方面航空隊長(2009年~2011年)などを歴任。明野では同校第1教育部(1990年~1993年)に配属され指導教官として活躍、同校副校長(2011年~2013年)の任にも就いた。前任地は東千歳駐屯地(北海道千歳市)司令、第7師団(隊員約7000人)の副師団長を兼務した。東日本大震災被災地での災害派遣の指揮も執った。主に観測ヘリコプターOH-6のパイロットとして責務を全うした。
この日は、ヘリコプターの操縦や整備など非常時に備えた訓練を繰り返す隊員約1000人が任務に就く同駐屯地の約400人が着任式に出席。この日のために結成された儀仗(ぎじょう)隊と伊丹駐屯地(大阪市伊丹市)から駆け付けた音楽隊による儀仗式も厳かに行われ、学校長兼駐屯地司令着任に敬意を表した。
伊東学校長兼駐屯地司令は着任式で「オスプレイや多用途ヘリの導入、(陸上自衛隊の命令系統の一元化を目指す)陸上総隊の新設など、陸上自衛隊においてこれから大変革が行われる。さらに陸上航空の使命を全うできるよう、『熱意を持て』『一丸となれ』『即応せよ』」と隊員に訓示を垂れた。