伊勢市出身の国際ライダー・稲垣誠選手が10月31日・11月1日、鈴鹿サーキット(鈴鹿市)国際レーシングコース(1周5.821キロ)で開催された「MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ」最終戦「第47回MFJグランプリスーパーバイクレースin鈴鹿」に出場し5位入賞、総合7位になった。
【その他の画像】全日本ロードレース最終戦に臨む稲垣誠選手と奥野翼選手
稲垣選手は、チームメートの長崎県雲仙出身・奥野翼選手と共に「アケノスピード・MICレーシングチーム」から同シリーズST600クラスに全6戦をYAMAHA 600ccYZF-R6でフル参戦(筑波大会は中止)。稲垣選手は前回の岡山大会(10月17日・18日)でスタートしたすぐの1コーナーでハイサイド転倒しバイクに挟まれあばら骨を折る大けがを負った。奥野選手は金曜の練習走行中200Rシケインで同じくハイサイド転倒し右足を強打。両選手共にけがを負いながら決勝レースに臨んだ。それにも関わらず予選レースを稲垣選手は2分14秒880で、奥野選手は2分14秒789をマーク、決勝レースを9番、8番グリッドからスタート。
稲垣選手は1周目で1つ順位を落とすがその後は安定した走りで2周目で8番、3周目で7番に、6周目でポールポジションから2番を走っていた前田恵助選手がシケインで転倒するハプニングがあり6番に。最終ラップの12周目では4番まで順位を上げたが最終コーナーでタイのChalermpol POLAMAI選手に抜かれ5位27分15秒714でフィニッシュ。奥野選手もスタートから12番まで順位を落としたが最終ラップで6番まで追い上げたがラストは7位27分17秒619でフィニッシュ。
ST600クラス総合ランキング38台中、稲垣選手は7位(計64ポイント)、奥野選手は10位(計54ポイント)と健闘した。「AKENOSPEED:MIC」チームは18チーム中総合で4位(計76ポイント)。
稲垣選手は「最終戦4位まで順位を上げたが届かなかった。今シーズン自分のミスで何度かチャンスを逃したことがとても悔しい。応援下さった多くの人に感謝」と締めくくる。奥野選手は「練習走行で転倒しチームに迷惑を掛けた。最後で6位入賞を逃したことも悔しかった」と話す。
23年前に稲垣選手とレースで戦ったこともあるという撮影業務を手掛けるMIC(多気郡明和町)社長の三宅ヤスヒサさんは「稲垣選手はデビューした時から飛び抜けていた。その時もお金がなかったので、稲垣選手が使えそうな古タイヤを探してきてそれを付けてレースに出ていきなり準優勝。その後のレースでも古のレインタイヤを付けて初優勝だった(笑)。それからの付き合いでいつも応援している。4年前からスポンサードさせていただいているが、プライベーターとしてはかなり頑張っていると思う。もっともっと上を目指して欲しい」とエールを贈る。
稲垣選手は「今シーズン残り、アジアロードレース選手権最終戦が12月3日~6日の期間、タイで行われる。田中歩も頑張っているので有終の美を飾りたい。引き続き応援いただければ」とも。
各クラスの優勝は以下の通り。ST600クラス=近藤湧也選手(YAMAHA YZF-R6、GBSレーシング・YAMAHA)、JSB1000クラス(レース1、レース2共に)=中須賀克行選手(YAMAHA YZF-R1、YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、J-GP2=高橋裕紀選手( MORIWAKI MD600、MORIWAKI RACING)、J-GP3=水野涼選手(Honda NSF250R、MuSASHi RTハルク・プロ)。