アメリカで4千万人以上の加入者を持つケーブルテレビ会社=HBOで、広島に原爆が投下された8月6日に放送され話題になった、原爆被爆者14人と原爆投下者4人の声を集めたドキュメンタリー映画「ヒロシマナガサキ」(英語タイトルWHITE LIGHT/BLACK RAIN The Destruction of Hiroshima and Nagasaki)が8月25日と26日、伊勢進富座(伊勢市曽祢、TEL 0596-28-2875)で上映される。主催は伊勢の市民グループ「映画『ヒロシマナガサキ』を観る会」。
同映画の監督はアカデミー賞に3回ノミネートされ、短編ドキュメンタリー映画「Days of Waiting(待ちわびる日々)」(1990年)でオスカーを受賞している日系3世のスティーヴン・オカザキさん。英訳の「はだしのゲン」を読み、広島・長崎の原爆投下に関心を深め、1981年に初めて広島を訪ね被爆者を取材し作られたドキュメンタリー映画「Survivors(生存者たち)」(1982年)を発表。それ以来25年の歳月をかけ、被爆者500人以上から取材を重ね、1997年に同映画が完成。映画では14人の被爆者の証言と実際の爆撃に関与した4人のアメリカ人の証言を元に貴重な記録映像や資料を交え広島・長崎の真実を包括的に描いた作品となっている。
同映画を見た伊勢市在住の鈴木さんは「日本で被爆したことの現実感、原子力爆弾が落とされたことが、人間一人一人の人生にどのような影響を与え続けたかを、あらためて知らされた。教科書の中や日本の国の外にある少し距離の外れた『戦争』が、この映画を通してぐっと現実になった」と話している。
上映時間は13時30分~15時、15時30分~17時、17時30分~19時、19時30分~21時。料金は大人1,500円、学生1,000円。
映画「ヒロシマナガサキ」伊勢進富座