「伊勢志摩サミット」が開催される賢島にある「志摩マリンランド」(志摩市阿児町、TEL 0599-43-1225)に今年3月、三重県立水産高校(志摩町)の生徒たちが飼育展示する「高校生水族館」が完成した。
「高校生水族館」は、同校の水産資源科のアクアデザインコースの生徒らが中心になって活動する「生物部」(現在部員約30人)所属の生徒が、水槽の企画立案、魚の採集、展示管理などを行うプロジェクト。マンボウが泳ぐ同館の人気水槽がある「マンボウ館」入り口の「淡水魚・希少魚コーナー」の一番大きい水槽が「高校生水族館」だ。
水槽は、伊勢志摩の淡水魚が生育する環境を再現し、オイカワやカワムツなどが元気よく泳ぐ。三重県のレッドデータブックで絶滅危惧II類のアブラボテやヤリタナゴ、ホトケドジョウなど珍しい魚も採取し展示する。
生徒たちは4月23日、月に一度の水槽掃除のために同館を訪れバックヤードに入ってバキュームポンプで優しく丁寧に、水槽の底に溜まった魚の排泄物などを掃除し、水質や魚の健康状態をチェックしていた。
同校教諭で同部顧問の赤田仁典さんは「マリンランドさんの協力で実現した『高校生水族館』は生徒たちにとって実践教育の場。本当に感謝している。生徒たちは、まだ始まったばかりで育てることにしか意識が集中していないが、今後、人に見てもらい興味を持ってもらえるような飼育展示の仕方などを実践で学び、人気水槽になれるように指導していきたい。少しでも集客に貢献できれば」と話す。
開館時間は9時~17時(5月3日~5日は20時まで、7・8月は17時30分まで)。入館料は、大人=1,400円、中高生=900円、小学生=600円、幼児(3歳以上)=300円。伊勢志摩サミット開催のため5月21日~28日までは臨時休館。