三重県いなべ市出身の写真家・南川三治郎さんの写真展「日本の心 第62回神宮式年遷宮写真展」が現在、「賓日館(ひんじつかん)」(伊勢市二見町)で開催されている。6月12日まで。
南川さんは、20世紀美術を代表するミロやシャガール、ダリなどの芸術家たちのアトリエで撮影した「アトリエの巨匠たち」を発表。1998年からユネスコ世界遺産「ヴェルサイユ宮殿」の撮影をフランス人以外の外国人として初めて許可されたカメラマンだ。2006年から第62回神宮式年遷宮の撮影・取材のため伊勢神宮に何度も通い、東京から伊勢まで約8年間で200回以上訪れ、1万回以上シャッターを押し続けた。
展示作品は、2006年から撮り続けたもので、伊勢神宮や式年遷宮に関連する写真80点。2014年に「三重県総合博物館(MieMuみえむ)」(津市一身田)で初めて発表した後、山形県での展示を経て、海外へ。ドイツのケルン、イタリアのローマ、アメリカのニューヨークとロス・アンジェルスを巡回し、伊勢志摩サミット開催に合わせて伊勢に「里帰り」を果たした。
南川さんは「日本の見えない文化の奥床しさを見てもらいたいと思い海外の人に伝えたかった。その結果、ヨーロッパでは崇高な儀式が千何百年も続けられていることに驚き、日本には伝統と文化が残っていることに感銘を受けていた。日本への興味を持っていただくことになった」話す。
「伊勢志摩サミットが開催され首脳たちが伊勢神宮を立ち寄るかもしれないと聞いているが、目に見える表だけでなく、目見みえない裏の部分にも日本人はこだわり大切にしていることを知ってほしい」とも。
開館時間は9時~16時30分。入館料は、大人=300円、小中高生=150円。