2014年に閉校となった穂原小学校(南伊勢町伊勢路)の運動場にある大イチョウが12月3日現在、黄金色に染まっている。
【その他の画像】南伊勢町、穂原小学校の樹齢400年以上のイチョウ
同校の歴史は、1887(明治20)年の清輝尋常小学校の創立から数えて1987(昭和62)年に、創立100周年を迎えた。児童数の減少などを理由に2014年、創立127年で閉校となった。現在、運動場には雑草が生え、遊具には立ち入り禁止の看板とロープが付けられ使用できなくなっている。1979年に建てられた校舎は今も立派に残り、現在1階の教室を「みなみいせ図書室」に、校長室を「カフェほはら」に活用し運営している。
運動場の大イチョウは、3階建ての校舎をゆうに超える大きさ。推定樹齢約400年、樹幹囲3.52メートル、樹高20メートル、1997年2月6日に南伊勢町の天然記念物に指定された。「オハツキイチョウ」の名前で親しまれているが、もともとは瑞雲山久昌寺のあった場所に同校が建てられ、境内にあったイチョウだけがそのまま残り根を伸ばした。学校は閉校し子どもたちの声は聞こえなくなったが、大イチョウだけは変わらず今も、400年以上の歴史を刻んでいる。
穂原小学校の校歌にも「伊勢路の川の 川ほとり 日々をいそしむ よい子らに きびしくさとす大銀杏 父なる穂原小学校」と大イチョウが登場する。
同図書室司書の山本節子さんは「大イチョウの葉が真っ黄色に染まってとても美しく、今が見ごろ。ドリンク無料の『カフェほはら』で大イチョウを見ながらゆっくりと過ごしていただければ」と話す。
「みなみいせ図書室」の開館時間は10時~16時30分。「カフェほはら」の営業時間は、10時30分~15時。日曜・月曜・祝日と年末年始は休館日。