冬至に当たる12月21日、太陽神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祭る伊勢神宮内宮(ないくう)の宇治橋前大鳥居の中央から朝日が現れた。
【その他の画像】冬至の日に、伊勢神宮宇治橋前に集まった人たち
この日の日の出時刻は6時55分。宇治橋前からは、標高約367メートルの島路山が正面にあるため朝日が出るのは日の出時刻から約40分後になる。大鳥居の中央から朝日が昇るのは冬至を挟む前後2カ月間だけ。特に冬至と元旦には、その瞬間を見ようと宇治橋前に大勢の人が集まり道路にまであふれるほどになる。
この日は雲一つない快晴。太陽の光はまず、宇治橋の守護神「饗土橋姫(あえどはしひめ)神社」に届き、その後大鳥居の中央に入った。7時40分ごろ、神宮林の木々の上から一筋の光が差すと、一瞬にして暖かい空気が周りを包んだ。デジカメやスマホのシャッター音が鳴り響いた。
その場に2時間以上待っていた人たちからは「感動」「太陽って温かい」「鏡のように見える」「寒かったけど、そのつらさは全く問題ない。待ったかいがあった」「だからここに宇治橋を作ったのか…」などとそれぞれの素直な思いが言葉となって飛び交っていた。この日宇治橋前に集まった人は約800人(神宮司庁広報室発表)。
伊勢市観光協会は内宮駐車場に設置したテントで「冬至ぜんざい」を振る舞い、ユズを無料配布した。