伊勢志摩サミットの会場となった賢島に唯一ある学校「代々木高等学校」(志摩市阿児町、TEL 0599-43-6177)の開校から数え11回目の卒業式が3月11日、同校1階ホールで行われた。
同校は、志摩市の「伊勢志摩インターネット高校特区」制度を利用してできた通信制高校で、地域の不登校の生徒や高校を中途退学したがもう一度勉強したいという人、プロスポーツ選手を目指し試合や海外遠征などで全日制高校の修学が困難な生徒らを受け入れている。
東京、名古屋、大阪に本部を置き、全国40以上のサテライト校のほかオーストラリアやカナダなど海外でも日本の高校に通える環境を提供する同校。今年度卒業する生徒は全国で186人。賢島本校と伊勢中川・津のサテライト校など三重県内の卒業生は38 人。
卒業生は、3年生の総合学習の授業で伊勢志摩の地場産業である真珠養殖業について学んだ際に核入れ、珠出し、加工などの作業を経て作った真珠のアクセサリーを胸に着けて入場した。
卒業証書を一色真司学校長から受け取った卒業生たちは「社会人になってから入学し高校卒業資格をいただけた。先生ありがとう」「この学校を卒業できてよかった」「3回目の高校生だった。卒業できるとは思わなかったが、代々木高校の先生のおかげ。感謝しています」と感謝の気持を言葉にした。
高橋優翔(ゆうと)さんは「中学3年の時の自分の失敗があったおかげで今がある。しっかりと前を向いて家族への恩返しをしたい」と卒業生代表の言葉を述べた。
今回の卒業式では、「旅立ちの日に」「翼をください」「桜の栞」「365日の紙飛行機」の4曲が、「コーラス志摩」の人たちによって歌われるサプライズのプレゼントもあった。