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志摩の干し芋「きんこ」の担い手育成 「きんこ塾」卒業式、記念品は鍬

志摩の干し芋「きんこ」の担い手育成 「きんこ塾」卒業式、記念品は鍬

志摩の干し芋「きんこ」の担い手育成 「きんこ塾」卒業式、記念品は鍬

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 志摩の郷土食・サツマイモの干し芋「きんこ」の生産者を育成しようと取り組む「きんこ塾」の卒業式が3月27日、志摩市役所(志摩市阿児町)で行われた。

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 志摩地方で海女のおやつとして昔から作られ食べられている「きんこ」は、先人たちが痩せた土地でも育つサツマイモ(ハヤトイモ)を植えて加工し干して保存食にしたのが始まり。干したイモが海のナマコを干した「きんこ」に似ていることから、いつしか同じように呼ばれるようになったという。

 昨年5月から取り組んだ「きんこ塾」では、ハヤトイモの栽培技術・知識の習得、栽培、加工技術・知識の習得、加工など一連の工程を座学と実習で学んだ。

 この日は指導に当たった三重大学(津市)生物資源学部梅崎輝尚教授や鳥羽志摩農業協同組合(同)、芋の館きらら(同)の森川まさるさん、地元きんこ生産者の松本朋江さんらが見守る中、第1期生8人があいさつ。卒業記念品に新しい鍬(くわ)が全員に贈られた。

 塾生の田保二郎さんは「ハヤトイモの生産は、草を抜くなど努力を惜しまないこと。一通り習ったがまだ販売するまでには自信がないので、まずは喜んで食べていただけるように身内に食べてもらって感想を聞いてみようと思う」と話す。

 志摩市産業振興部農林課の里中亮太さんは「志摩市は2012年から6次産業化推進事業の中できんこ生産増加のための事業に取り組んできた。志摩市内に50人ほどいた生産者は現在、約30人にまで減少し、さらに高齢化問題を抱えている。放っておけば衰退していく。今では需要が供給に追い付いていない状況なので、郷土食『きんこ』作りの担い手を増やしていきたい」と訴える。

伊勢志摩経済新聞VOTE

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