今年の五穀豊穣(ほうじょう)を祈る祭典「祈年祭」が2月17日、伊勢神宮外宮(げくう)と内宮(ないくう)で執り行われた。23日まで伊勢神宮125社で行われる。
「としごいのまつり」とも呼ぶ同祭、神饌(しんせん)を奉納し五穀豊穣を祈願する「大御饌(みけ)の儀」、勅使が参向し「幣帛(へいはく)」と呼ぶ皇室より送られた五色の絹などを奉納する「奉幣(ほうへい)の儀」が両宮で執り行われた。
内宮での「奉幣の儀」では、幣帛を入れた唐櫃(からひつ)と勅使が先頭を歩き、その後を緋(ひ)色の浅沓(あさぐつ)、白衣・緋袴(ひばかま)・小袿(こうちぎ)といった平安の装束の神宮祭主・黒田清子さんが続き、小松揮世久(きよひさ)大宮司、亀田幸弘少宮司と神職らが参進の列を作った。
この日の「奉幣の儀」は、祭典直前に雨が降り出したため雨天用の儀式=雨儀(うぎ)となり和傘を差しながらの参進の列となった。
祈年祭が執り行われると春を待ち、4月4日に神宮神田(伊勢市楠部町)で伊勢神宮に奉納される米の種もみをまく「神田下種祭(しんでんげしゅさい)」が行われる。