志摩市で美術創作活動を続ける「志摩版画・アーティストブック制作者の会」(志摩市阿児町、TEL 090-1824-2724)が1月17日から、大王美術ギャラリー(志摩市大王町)で銅版画展を開催している。
戦後「児童画美術」を提唱し久保貞次郎(1909年~1996年)らと「創造美育協会」を設立した福井県鯖江市の木水奥右衛門(育男)(1919年~1997年)の親族から、大王町に移住した銅版画家の尾上(おのえ)隆三さんが、1960年代のリトプレス機とエッチングプレス機を譲り受けたものを2017年7月に志摩市に寄贈し、同ギャラリーに設置したことがきっかけで企画した同展。
会場には、同会会員の手掛けた作品をはじめ、銅版画制作を見学・体験した人たちの作品、計69点を展示する。出品者の年齢は3歳から89歳までと幅広い。昨年の大王小学校卒業生の卒業制作作品も並ぶ。
同会代表の佐藤肇さんは「このまちにはかつて京都画壇の画家たちが太陽の光を求めて訪れ、多くの作品を残してきた歴史がある。『絵かきの町』と言われるようになったことを次の世代に伝えていけるように、また児童美術の第一人者だった木水さんの思いを継承できるようにと活動している。『絵かきの町・志摩』を大きくトータルにデザインし、一緒にその夢を共有していきたい。興味のある人は、いつでもお問い合わせいただければ」と話す。
同会の活動は、第1・第3木曜の10時~14時、同ギャラリーで行っている。
開館時間は9時~17時。火曜・水曜休館。入場無料。1月19日、20日、26日、27日はプレス機による印刷見学を実施する。1月28日まで。