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鳥羽水族館の水中入社式「祖母のうれし涙に、水中でもらい泣き」

鳥羽水族館の水中入社式「水槽前の祖母のうれし涙に、水中でもらい泣き」(撮影=岩咲滋雨)
水槽磨き用のスポンジを渡され初仕事。

鳥羽水族館の水中入社式「水槽前の祖母のうれし涙に、水中でもらい泣き」(撮影=岩咲滋雨) 水槽磨き用のスポンジを渡され初仕事。

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 鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽、TEL 0599-25-2555)の入社式が3月30日、同館で最も大きい水槽の中で行われた。

【その他の画像】水中入社式の様子

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 入社式の会場となった水槽の中では、ナポレオンフィッシュなど約100種5000匹の「先輩」の魚たちが、緊張する新入社員の「後輩」たちを見守った。「後輩」の新入社員が泳ぐのはエントランス正面にある「コーラルリーフダイビング水槽」(水量約800トン、奥行き15メートル、幅16メートル、深さ5.5メートル、水温26度)。同館の水中入社式は12年連続13回目となった。

 今年の水中入社式に臨むのは、飼育研究部に所属される福岡県出身の内山広貴さん、神奈川県出身の神藤怜緒奈(れおな)さん、兵庫県出身の八幡奈緒さんの3人。背中には初心者マーク付きの空気ボンベが目立っている。

 水中入社式では、奥出協(かなう)館長からの祝辞の後、辞令書が読み上げられ、水中の若井嘉人副館長から内山さんに手渡された。続いて飼育係の先輩からガラス磨き用のスポンジがプレゼントされると、水槽磨きの手ほどきを受けながら慣れない様子で一生懸命ガラスを磨いた。

 神藤さんは、水中から「このように盛大な入社式を催していただきありがとうございます(スー)。一日も早く(スー)一人前の飼育係として(スー)生き物とお客さまの(スー)懸け橋となれるよう(スー)頑張ります(スー)」とあいさつした。(スー)は空気を吸う音。

 式典終了後、3人は笑顔でインタビューに応えた。八幡さんは「祖母が水槽の一番前で喜んで泣いてくれていたのを見て、水中でもらい泣きしてしまった」と涙ながらに、神藤さんは「動物の立場、お客様の立場になって行動できるよう頑張りたい。誰からも気軽にしゃべり掛けられるような人を目指したい」、内山さんは「多くのお客様に見ていただき嬉しかった」とそれぞれ感想を述べた。

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