南伊勢町東宮の国道260号線沿いにある「河村瑞賢(ずいけん)公園」周辺のカワヅザクラが現在、満開となっている。
同園には、江戸時代に海運航路の開拓を行い輸送日数や輸送経費を大幅に削減させ、淀川をはじめ各地の治水工事を成功させ水害から人々を守り、今日の海運航路、治水工事の基礎をつくった旧東宮村出身の河村瑞賢(1618年~1699年)の銅像が立つ。1990(平成2)年に地域振興を目的に全国の各自治体へ1億円ずつ配布された「ふるさと創生事業」の一環で整備したもので、河村が治水工事を指揮監督する姿がかたどられている。
この地域のカワヅザクラは1998(平成10)年、清洋水産(奈屋浦)の清水清三さんが静岡県河津町を訪れ、満開のカワヅザクラを見て「郷土にも植えて町民に見てもらいたい」と思い、当時東宮区長だった森本久さんらと共に約1000本の苗木を購入。奈屋浦区と東宮区の人たちと共に各所に植樹した。
同園のカワヅザクラはそのうちの約40本で、国道から公園までののり面に植えられている。そのほか、奈屋浦漁港周辺やグラウンドに植わるカワヅザクラも満開となっている。
今月末ごろからは、約50年前に旧南島町の老人クラブなど住民らが国道260号線沿いに植えたソメイヨシノ約1400本が満開となる。