環境課題解決型複合施設「CO Blue Center(コ・ブルーセンター)」(志摩市阿児町)の建設工事が現在、サーフィンスポットとして知られる国府海岸の近くで進められている。
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約300坪の敷地に100年前に建てられたという古民家(約63平方メートル)と蔵(約42平方メートル)、平成時代に建てられた住宅(約153平方メートル)、新しく建てた農業栽培用ハウスと研究室などを複合した施設で、サテライトオフィス、コワーキングスペース、ギャラリースペースなどに活用する。
センターでは、地域・技術・海をテーマにした「3循環(Blue Cycle)」を実現するため気候変動からくる食料問題・海洋プラ問題・地域課題など環境課題解決に取り組むスタートアップ企業の入居を募集。海岸で拾ってきたプラスチックを回収し、そのプラスチックで作ったコインを地域通貨としてアップサイクルして国府地域で流通させ、さまざまなサービスを受けることができる仕組みづくりにも挑戦する。
同センターオーナーの東山迪也さんは「アグリテック企業のCULTIVERA(カルティベラ、沖縄県)が2021年12月から入居し、海水で野菜を育てる『海水農業』を研究している。すでに世界初の技術が誕生し成果を上げ、海上農業の開発・応用研究も進行している」と話す。
「『地球を想(おも)い、安らぎながら働く』がコンセプト。100年前から建つ蔵はサウナに改装中。海岸まで徒歩100秒。サーフィンをした後にサウナでリフレッシュし、併設予定の『コーヒースタンド』で買ったコーヒーを飲み、自然環境に関する書籍を置く『図書室』の本をのんびり見ながら、そこに集う人たちと好奇心を刺激し合うコミュニケーションから新しいビジネスアイデアが生まれ、実現に向かうようなシナジー効果が生まれる環境づくりを目指したい。CULTIVERAを核に、興味を持つ企業や人が集まってくれれば」とも。
コワーキングやサウナの利用料は未定。サテライトオフィスの月額料金は、L(約21平方メートル)=9万円~、M(約12平方メートル)=6万円~、S(約10平方メートル)=5万円~(決定)。4月16日のグランドオープンを目指す。