伊勢市出身のプロカメラマン・加藤直人さんが夏至の日の6月21日、伊勢市の太平洋から昇る朝日を撮影した後、島根県出雲市の日本海に沈む夕日を撮影する試みに挑んだ。
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みそぎをして心身の汚れをはらい清める「夏至祭」が行われた二見興玉神社(伊勢市二見町)の、大しめ縄が張られた夫婦岩の間から朝日を撮影した後、伊勢神宮内宮(ないくう)を参拝し、日本海に面する日御碕神社(出雲市)を参拝し、日御碕からの夕日を撮影するという同挑戦。伊勢神宮内宮、日御碕神社の主祭神は共に太陽神の天照大御神(あまてらすおおみかみ)。
1964(昭和39)年生まれの加藤さんは中学1年の時に初めてカメラを持ち、高校では伊勢志摩のホテルでの婚礼スナップを撮影、その後、写真館やコマーシャルスタジオ勤務を経てプロカメラマンとして独立。三重県出身の写真家・故南川三治郎さんのアシスタントとして第62回伊勢神宮式年遷宮を撮影、南川さんと加藤さんとKankan(カンカン)さんの3人が撮った伊勢神宮の作品は、神道青年会を通じて全国の神社で「伊勢の神宮写真展」として巡回している。現在、次回式年遷宮の写真集出版に向けて鋭意撮影中。一般社団法人日本写真家協会会員。
加藤さんは「太陽のエネルギーが最も強い夏至の日に天照大御神を祭る神宮・神社を太陽とともに移動し写真に収めてみようと考えた」と話す。
「今回は初めてのチャレンジだった。梅雨時ということもあり、朝日や夕日が撮れる確率は非常に低いが、なんとか太陽の光を感じることができる撮影になった。走行距離は515キロ。途中、松江市の黄泉比良坂(よもつひらさか)にも立ち寄り、神話をたどる旅にもなった。また機会があれば挑戦したい」とも。