広域通信制高校の「代々木高校」(志摩市磯部町)の卒業式が3月9日、志摩夏草本校で行われた。
本年度の同校全卒業生は約370人で志摩夏草本校の卒業生は36人。卒業生は、志摩市の地場産業である真珠養殖について学んだ3年生の総合学習の授業で作った真珠のペンダントを胸に着けて卒業式に臨んだ。
伊勢志摩国立公園の自然豊かな環境を生かした教育の実現を目指して2005(平成17)年4月に国の構造改革特区制度を活用し株式会社立の高校として開校。2021年から学校法人に経営形態を変え、廃校となっていた旧志摩市立成基小学校の校舎を本校として活用。不登校生や高校中退者の受け入れのほか、働きながら学ぶ「奨学金コース」や「伊勢志摩料理人コース」「漁師コース」などを設置する。
同校のプロゴルファーを目指す「アスリートゴルフコース」からは、全米女子オープンを制覇した笹生優花さんや全米女子アマチュアゴルフ選手権で優勝し、昨年12月に高校3年生でプロに転向した馬場咲希さん、男子アマチュア世界ランキング1位に輝き一昨年プロに転向し、昨年国内大会で3勝し賞金ランキング1位に輝いた中島啓太さんらを輩出。
清水宝文校長から卒業証書を受け取ると、卒業生たちは「3年間、ありがとうございました」とステージのマイクに向かって感謝の言葉を述べた。
一色真司理事長は「社会には正解はない。自分自身の納得解を求めるために試行錯誤を重ねてほしい。困難なことに遭遇した時には自分自身が成長するチャンスだと思ってその困難を乗り越えていってほしい」とエールを送る。