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伊勢・二見興玉神社竜宮社で「郷中施」 津波の教訓を後世に伝える

伊勢・二見興玉神社竜宮社で「郷中施」 津波の教訓を後世に伝える

伊勢・二見興玉神社竜宮社で「郷中施」 津波の教訓を後世に伝える

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 二見興玉神社(伊勢市二見町)の境内社「竜宮社」で、ほぼ満月となる旧暦の5月15日の大潮の干潮時間と重なる10時、今年は6月20日、津波の教訓を後世に伝える祭典「郷中施(ごじゅうせ)」が執り行われた。

【その他の画像】津波の教訓を後世に伝える二見興玉神社竜宮社の祭典「郷中施」 

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 海を守る神さまとして知られる綿津見大神(わたつみのおおかみ)を祭る「竜宮社」。同神社前には竜宮浜が広がる。

 郷中施は、江戸時代の1792年5月15日にこの地区を大津波が襲い、民家約20戸が流されるなど大きな被害を受け、同神社の氏子らが隣人同士と助け合い、施し合って水難を克服したことから、過去の大災害の教訓をいつまでも忘れないように、犠牲者の供養と再び災害が起こらないよう、毎年旧暦の5月15日に行われている。

 祭典では、昭和天皇「天地(あめつち)の 神にぞ祈る朝なぎの 海のごとくに 波たたぬ世を」の御製に合わせて巫女(みこ)が「浦安の舞」を舞い、金子清郎宮司はじめ神職らが竜宮浜に降りると、2人の巫女が「キュウリ(野菜)」「ナス(同)」「ミル(海草)」「マツナ(海浜性植物)」の供物を約80センチの木舟に載せて海に流した。供え物には、子どもから大人まで理解できるように語呂合わせで「(大津波を)急に(キュウリ)、見る(ミル)な(ナス)、待つな(マツナ)」の意味を掛けた先人たちの思いがのせられている。

 金子宮司は「江戸の大昔から何かあったらみんなで助け合う、いざとなった時にどう行動するかが大切」と話す。

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