代々木高校(志摩市磯部町)を卒業した中島啓太選手と笹生(さそう)優花選手の2人がパリオリンピックでゴルフ日本代表選手としてプレーすることを受けて、7月28日、2人が練習したゴルフ場に応援ポスターが掲示された。
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同校は、ジュニアゴルファーの理想の育成環境を目指し、石川遼プロを育てた吉岡徹治さんが監督を務め、2010(平成22)年4月にアスリートゴルフコースを創設。当時全米女子ゴルフトーナメント「ミズノクラシック」などが開催されていたゴルフ場「近鉄賢島カンツリークラブ」やホテル「都リゾート 志摩ベイサイドテラス(旧プライムリゾート賢島)」(以上阿児町)などの協力を得て、毎年同コース所属の生徒が強化合宿を行っている。
2019年3月卒業の中島選手は埼玉県出身で高校時代から注目を集め、卒業後の日本体育大学時代の2020年には日本人最年少記録でアマチュア世界一に輝いた。2022年9月にプロに転向、2023年には4勝し国内男子ツアー最優秀選手、賞金ランキング1位、最優秀新人賞など6冠を獲得。2024年からは欧州ツアー参戦中で、既に1勝を挙げている。
2020年3月卒業で中島選手の1つ後輩に当たる笹生選手は東京在住。フィリピンで日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれた。中学時代から日本やアジアの大会で活躍。2019年にプロテストに合格し、2020年からのプロ初年に2勝、「全米女子オープン」でも初優勝、メジャー大会を制覇。2021年の東京オリンピックではフィリピン代表として女子ゴルフ大会に出場。今年6月、再び「全米女子オープン」を制覇し日本人初のメジャー大会2勝を挙げた。
両選手は2018(平成30)年、同校在籍中にあった「第18回アジア競技大会」ゴルフ競技で中島選手は日本代表、笹生選手はフィリピン代表として参加し、それぞれ個人、団体で優勝、母国に金メダルをもたらす快挙を達成した。
この日は代々木高校をサポートする関係者らで作る「笹生優花・中島啓太選手を応援する会」が制作したポスターと応援メッセージの入った国旗を、同校在学中、練習に励んだ近鉄賢島カンツリークラブの掲示板に貼った。
同校の清水宝文校長は「世界で活躍するゴルファーになることを目的に当校を入学し、夢をかなえた中島選手と笹生選手を誇りに思う。代々木高校の後輩たちもオリンピックでの活躍に期待している。みんなで応援している」とエールを送る。
近鉄賢島カンツリークラブの刑部(ぎょうぶ)康支配人は「当クラブで全米女子ゴルフトーナメントを開催していた時に、代々木高校のアスリートゴルフコースを卒業した女子選手が、そのトーナメントでプレーしてくれることを夢見てずっと応援してきた。今ではトーナメントの開催がなくなり残念だが、2人が活躍するニュースを見る度に喜んでいる。オリンピックでのプレーも楽しみにしている」と期待を込める。
パリンオリンピック日本代表は、男子代表は松山英樹選手、女子代表は山下美夢有選手を合わせた計4人で大会に臨む。監督は丸山茂樹さん、コーチは服部道子さん。ゴルフ競技は、フランスのル・ナショナルゴルフクラブを舞台に、男子が8月1日~4日、女子が8月7日~10日に行われる。