国府青年団(志摩市阿児町)が中心となり2026年1月1日の初日の出を「国府(こう)の浜」から見て、「国府神社」を参拝してもらおうと国府自治会や国府駐車場組合と協力し6時30分~8時30分の2時間、駐車場を無料開放する。
志摩「国府の浜」から初日の出と初富士を、駐車場無料に 「国府神社」限定お守り500体
かつて志摩国の行政機関があったとされる同地区。志摩国分寺は現在も残り毎年5月8日には花まつりで賑わう。同神社は、1870(明治3)年に境内社を、1907(明治40)年に熊野神社をそれぞれ合祀(ごうし)し国府神社と改名、古来より「富士見の地」として知られ、富士山の祭神として知られる木花之佐久夜毘売(このはなのさくやひめ)も祭神として祭る。
国府の浜は全長約3.5キロを有する白砂の海岸で、サーフィンスポットとしても知られている。早朝の天気がいい日には直線距離で約200キロ離れる富士山が水平線の上に浮かぶようにして観測でき、また朝日も水平線から現れ、冬場には大気光学現象によりダルマの形になる「ダルマ朝日」をみることができる。1805年6月には伊能忠敬がこの地より富士山を観測し測量した記録が残る。
同青年団は、地域の魅力を発信しようと元日に初日の出と初富士を拝み国府神社で初詣をしてもらおうと企画。同神社では、表に富士山と波、その波に乗る2人のサーファーをデザインし、裏に国府神社と記し、「富士」=「無事」をかけたお守り「富士見守」(初穂料=1,000円)500体を12月31日、1月1日、2日の3日間限定で授与する。
同青年団代表の上村直也さんは「国府の浜は初日の出、初富士を見るのに最適な場所だが、道路が狭くわかりにくいのが難点だった。今回国府駐車場組合の協力で早朝だけ無料開放してもらえることになった。安心して初日の出を見て、国府神社で初詣し、一年の無事を祈願し波に乗ってもらえるよう『富士見守』を受けてもらえれば」と呼びかける。