海岸すぐそばにある夫婦岩で有名な「二見興玉(おきたま)神社」(伊勢市二見町江)で9月7日、参拝者を津波被害から守る防災訓練が実施された。
訓練は、「朝9時、南海トラフを震源とするプレート境界型の地震が発生し、南勢地域では震度6強を記録。南部地域に津波警報が発令された」という想定で、三重県営サンアリーナ(伊勢市朝熊町)をメーン会場に、消防、県警、自衛隊、行政、企業、ボランティアなど70機関(団体)約5,000人が参加、ジェット機1機、ヘリコプター8機が出動する「三重県総合防災訓練」の一環。
二見興玉神社では、参拝者100人を高台(音無山公園)まで誘導し、避難させる訓練を中心に行った。同神社では6月と8月の2回、伊勢市役所の指導のもと防災講習を全職員が受講し、防災意識を高め、この日の訓練に臨んだ。
同神社巫女(みこ)の岡村好美さんは「これまで参拝者をどう避難誘導するべきか想像できなかったが、今回の訓練で、参拝者がパニックにならないように冷静に対応しなければならないことや、最も安全な避難経路の把握と臨機応変な対応――などをシミュレーションし、確認できた」と感想をもらした。