「伊勢海老オーナー制度」初の漁業体験、大漁山分け-1.2キロの巨大エビも

大漁の伊勢エビの大満足の伊勢エビオーナーと漁師ら。片山丸船上で。

大漁の伊勢エビの大満足の伊勢エビオーナーと漁師ら。片山丸船上で。

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 志摩の国漁協和具青壮年部が企画した「伊勢エビ刺し網オーナー制度」に応募したオーナーらによる伊勢エビ漁体験と取れた伊勢エビの山分けイベントが10月25日、和具漁港(同市志摩町)で開催された。

1.2キロの巨大伊勢エビの刺身など

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 同企画は、「和具の伊勢エビ」をブランド化し全国に発信するための一環で、60口(1口=15,000円)限定のオーナー制度。3隻(大成丸、片山丸、政丸)の漁船別に分かれて漁獲量を競い合い、網上げ・網さばき体験などを行った後、取れた伊勢エビや魚をオーナーらで山分けをするもの。

 当日は、遠くは栃木県などの県外客も含め56組約140人のオーナーが参加した。代表オーナーが乗船し、港から約10分の地点に到着すると一斉にエビ網を引き上げた。中には「いっぱい(伊勢エビが)かかりますように――」と祈るオーナーの姿も。オーナーらは慣れない手つきで網を引き上げ、大きな伊勢エビの姿が現れると笑顔になった。漁師らは「大漁!大漁!」と叫びながらも、毒のある危険な魚がかかるとオーナーに細心の注意も欠かさなかった。港に戻るとオーナー全員で網から伊勢エビを取る作業を行った。始めて体験する伊勢エビ漁に興奮した様子も。

 大成丸=34キロ(1口当たり1.7キロ)、片山丸=32.5キロ(同1.8キロ)、政丸=37.6キロ(同1.9キロ)の漁獲量があり、優勝した政丸のオーナーからは大きな拍手が上がった。その後、全員で山分けしその場でバーベキューや刺身にして伊勢エビの味を堪能した。中には1匹で1.2キロもある巨大伊勢エビを刺身で食べる家族や、その場ですべて平らげた家族も。当日は志摩いそぶえ会(同)による伊勢エビのさばき方講習コーナーも用意された。

 松阪市から参加した太田陽介さんは「伊勢エビ漁を体験できてとてもよかった。最後に(伊勢エビを)食べたのはいつか覚えていないので、満足のいくほど伊勢エビが食べられるのでとてもうれしい。来年もぜひ参加したい」と話した。

 同部は2004年に、全国で初めて「志摩の国 和具港」と書かれたタグを伊勢エビのひげに付け「タグ付き伊勢エビ」として話題を集めた。そのほか、地元小学生に伊勢エビ漁体験をさせるなど地道な活動を行っている。またインターネットで「和具の伊勢エビ」のPRのために行う100セット限定の伊勢エビの直販も毎年好評で、26日に注文を受け付けたところその日のうちに完売した。

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