不思議な楽器「ストリングラフィ」演奏会に600人

「ストリングラフィ」の演奏

「ストリングラフィ」の演奏

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 三重県営サンアリーナ(伊勢市朝熊町)を運営管理するスコルチャ三重(同)は自主事業として10月7日、サブアリーナで「ストリングラフィ」という楽器の演奏会を開催した。

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 「ストリングラフィ」とは、1992年に作曲家の水嶋一江さんが木と木の間に糸を張り巡らせて、森全体を大きな楽器にしてみたのが始まりで、糸電話の原理を応用し糸の両端に紙コップを取り付け、その糸を擦ることでコップがスピーカーの役割を果たし不思議な音色を奏でる楽器に変身するというもの。楽器でありながら、空間に張り巡らせた絹糸が美術作品の様に印象的で、糸を意味する「ストリング」と、図表、グラフィックアートの作品を意味する「グラフィック」の2つの言葉を合わせて「ストリングラフィ」(Stringraphy)と名付けた水嶋さんのオリジナル。

 約600名の観客は不思議な楽器に驚き、15メートルもの巨大なスペースを使った大きな楽器を踊るようにして弾き、どこで音が出ているのかときょろきょろしている人の姿も多く、会場全体が大きなパフォーマンス会場と化していた。コンサートの最中には、音の出る種明かしや来場者参加型の演奏会も行われた。会場に多く集まった小学生は、音が出てきれいなメロディーを出す様子に興味津々で、音楽の要素より理科の実験を見ているようだったという。

 公演後のアンケートでは、「身近にあるもので素敵な音楽ができ、初めて聞いたときは鳥肌が立つほど感激した」「初めて『見る・聞く』楽器で心安らぐ音色がよかった」「孫にも聞かせたかった」などの意見が寄せられたという。

三重県営サンアリーナストリングラフィ公式ホームページ

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