2007年11月ダライ・ラマ法王の記念講演会とともに設立大会を行った伊勢国際宗教フォーラム(事務局=伊勢市神田久志本町)の第3回年次大会が11月28日・29日、伊勢で開催され、宗教関係者約50人が参加した。
同フォーラムは、日本の基層精神を再認識し「伊勢」を基点として、日本と世界の宗教関係者・研究者の対話をもとに世界平和への指針となる新たな価値観の創造を目指すために設立、年次大会のほか一般市民参加型の体験イベントを開くほか、今年5月には坐禅(ざぜん)、9月には禊(みそぎ)、10月には山岳修行を行った。
同28日には、伊勢神宮の別宮・滝原宮(度会郡大紀町滝原)、摂社・多岐原神社(同町三瀬川)、丹生山神宮寺(多気郡勢和村)、丹生神社(同)などを見学、29日には、第3回年次大会として、「宗教間の調和をめざして」をテーマに、ロシア正教会の長屋房夫・長司祭「東方正教会と他宗教間対話」、筑波大学の塩尻和子副学長「イスラームと他宗教間対話」の講演、石上神宮(奈良県天理市)の西田享司祢宜「神道行法について」、熊野速玉大社(和歌山県新宮市)「熊野信仰について」の実践者報告会があった。
長屋長司祭は「日本人のように中庸をとり続けることができる国民が、倫理的マネジメントを発揮する時に来ている」と訴えた。