志摩でとれる三重ブランド「あのりふぐ」「伊勢えび」「的矢かき」が10月から一斉に漁が解禁されたことを受け、伊勢志摩キャンペーン実行委員会や志摩市観光協会らが10月6日、伊勢神宮・外宮へ奉納した。
奉納は、かつて志摩から伊勢神宮まで船を使って食材を運んだルートを再現しようと、参宮船「みずき」に乗船し、伊勢市神社港「海の駅」から勢田川を上り、河崎「川の駅」に上陸。その後大八車に食材を乗せ換え、外宮までの約3キロの道のりを歩いた。
「あのりふぐ」は、志摩半島から伊勢湾、遠州灘にかけての沿岸地域で漁獲される体重700グラム以上の天然トラフグのこと。「伊勢えび」は、志摩半島沿岸を中心に漁獲される伊勢エビのことで2007年に千葉県から28年ぶりに漁獲量日本一の座を奪回した。「的矢かき」は的矢湾で養殖されるマガキで、佐藤忠勇(1887~1984年)により紫外線利用によるカキ浄化法が開発され、以来安全・安心ブランド「清浄的矢かき」として全国のホテル・レストランなどに出荷する。
大口秀和志摩市長は「昔の人がたどった道(船ルート)から見えた景色がとても新鮮で、悠久の時にタイムトリップした。三重ブランドとしての『あのりふぐ』『伊勢えび』『的矢かき』を、新鮮さや美味しさだけをPRするのではなく、昔から延々に受け継がれてきているというその時間(歴史)を伝えなければいけないと思った」と話す。
10月1日から「伊勢志摩キャンペーン」も始まり、これらの食材を使ったグルメプラン「神々の愛でる・海のご馳走」も伊勢志摩の旅館や民宿で展開中。