プレスリリース

シーベジたべるフィッシュを美味しく食べて学ぶ【つなぐ海と食の未来】を開催しました。

リリース発行企業:海と日本プロジェクト広報事務局

情報提供:

一般社団法人 旅する学校(代表理事:山藤旅聞)(※)は、百五銀行、三重県、鳥羽磯部漁業協同組合などと、百五銀行丸之内本部棟食堂にて磯焼けの原因となっている植食性魚類(シーベジたべるフィッシュ)を美味しく食して海の課題を知る「つなぐ海と食の未来」を実施しました(主催:百五銀行)。今回のイベントは、百五銀行の行員を対象に、社食で植食性魚類のアイゴを使用したランチメニュー2品を用意。2週にわたって約280食が提供されました。また初日には「海でいま起きていること」と題したセミナーを開催し、行員らはアイゴを食した後、藻場が著しく減少する磯焼けの原因などについて学びました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
(※)日本財団 海のごちそう地域モデル in みえ熊野の事業実施主体



イベント概要
・開催概要:
海のごちそう地域モデル in みえ熊野では、2023年度から藻場が著しく減少する「磯焼け」の課題に取り組んでいます。中でも、磯焼けの原因の一つである植食性魚類に着目し、これらの魚をうまく活用し、「美味しく食べながら海の課題について知る」活動を続けてきました。特に、水揚げから加工・流通、消費までの一気通貫した流れを作ることに注力し、2025年度中の自走化を目指しています。

そのような中、出口である消費の部分においては、県内飲食店や学校給食などで提供してきましたが、今回、三重県の協力などでSDGsや一次産業振興を目指す地元企業である百五銀行の理念とマッチングし、同行の社食でアイゴを提供することとなりました。

今回使用されたアイゴは、三重県鳥羽市答志島で水揚げされたものを使用。2年前からJ F鳥羽磯部漁業協同組合(鳥羽市)とタッグを組み、活魚で水揚げしたものを、すぐに締めて一次加工できる協力体制を築いてきました。そのため、鮮度の良い状態で原料提供が可能となり、調理人からは高い評価を得ています。メニューは「フライ」と「みぞれ餡かけ」の2種類が用意され、2週にわたり約280食が提供されました。

・日程:2025年1月22日(水)、28日(火)
・開催場所:百五銀行丸之内本部棟食堂(三重県津市)
・参加人数:関係者ら約300名
・協力団体:百五銀行、三重県、J F鳥羽磯部漁業協同組合、(株)魚国総本社
見たことも聞いたこともない魚だけど…
22日の初日には、銀行および三重県庁、鳥羽磯部漁協の職員らが食堂を訪れる行員に対して熱心にフェアの説明などを行いました。その甲斐もあってか、準備したフライ150食は無事に完売となりました。実際に食した行員からは「あまり美味しくない魚だと聞いていたが全くそんなことない」「身がふっくらしていて普通に美味しい」といった声が聞かれました。
また今回のフェアに当たっては、海のごちそう地域モデル in みえ熊野事務局と百五銀行、三重県、そして調理を担当した(株)魚国総本社らが打ち合わせを行い、なぜアイゴを食べるのか、企業の取り組み方針との整合性、提供メニューの検討などについて打ち合わせをしてきました。

一般には馴染みの少ない魚で、調理する人も使用したことのない食材であり、フェア前には果たして受け入れられるのかといった不安もありましたが、実際に蓋を開けてみると、環境に配慮した取り組みに賛同された方、興味本位で購入された方、薦められて購入された方など動機は様々でしたが、多くの皆様が驚きの表情と笑顔で食されていたのが印象的でした。2日目の28日に提供された「みぞれ餡かけ」も用意された130食は完売となり、2回のフェアを通じて、提供メニューを食された皆様には「アイゴは美味しい魚」というイメージは定着したのではないでしょうか。



県民には身近な海だけど知らないことだらけ
フェア初日には、食堂内の特設会場で、海のごちそう地域モデル in みえ熊野の小野里伸事務局長が「いま海で起きていること-食べることで課題を学び伝えたい-」と題したセミナーを実施しました。セミナーは2回行われ、それぞれ食事を終えた行員らが参加しました。
セミナーでは、地球温暖化や黒潮の大蛇行などで三重県沿岸の海水温が上昇していること、それらが海藻の生育に影響を与えていること、また暖かい海を好むアイゴやブダイなどの植食性魚類の動きが活発になり、磯焼けを加速させていることなどの説明がありました。また、海のごちそう地域モデルが海と日本プロジェクトで実施している「草食系おととの大変身プロジェクト」での子供たちとの取り組みの様子や、飲食店等でのメニュー展開の事例などが紹介されました。参加者からは「なぜ黒潮の大蛇行が起きているのか」などの質問もあり、普段は実際に見ることのできない海の異変に興味深く耳を傾けていました。



参加者の声
・未利用魚と聞いて少し抵抗を感じていたがいざ食べてみるととてもおいしかった。もしスーパーに並んでいたら手に取ることもあると思った。
・アイゴのフライもとても美味しく、もっと流通できたらいいなと思いました。また機会があれば、藻場再生の取り組みも参加してみたいです。
・黒潮の大蛇行、海藻の減少など個々の事案としては理解していたが、それらが繋がっていることを理解することができた。
・自身の暮らす三重県の海洋問題について、わかりやすくご説明いただき、理解が深まった。
・アイゴという魚を初めて知りました。食べている時にアイゴについての説明もしてもらえて、疑問に思ったことなど質問などもできて良かったです。

<団体概要> 
団体名称:一般社団法人 旅する学校
URL:https://japantabisurugakko.wixsite.com/my-site
活動内容  :地域づくりをテーマにした先生向けの研修事業







日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

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