伊勢の宮川堤や五十鈴川沿いの桜も七~八分咲きとなり、広域伊勢志摩圏内各地の桜も見頃を迎える中、志摩自然学校(志摩市大王町、TEL 0599-72-1733)が企画する英虞湾の海の上から桜を見る「英虞湾シーカヤックお花見ツアー」が人気を集めている。
昨年の「英虞湾シーカヤックお花見ツアー」若い女性グループにも人気
同ツアーは、安定性のある2人乗りシーカヤックに乗り英虞湾に浮かぶ島々を巡るツアーで、桜が咲くこの時期だけ期間限定で「花見ツアー」として特別に桜の名所を案内する。
英虞湾内で賢島の次に大きな間崎島に上陸すると、丘の上まで歩いていく。登りつめると突如、満開の「円吉桜」に出合う。円吉桜とは、志摩市立和具小学校間崎分校跡の運動場に咲く桜で、伊勢志摩国立公園の指定に御木本幸吉翁と共に尽力した石原円吉翁(1877~1973年)が公園中に桜をいっぱい咲かそうと植樹したもの。
島で桜を見ながら昼食を取った後、再出発。リアス式海岸特有の入り組んだ地形をシーカヤックに乗りながら体感していると、島々の山に生える満開の山桜が飛び込んでくる。海岸のそばで育つ桜は枝が水面まで垂れ下がり、シーカヤックから見ると桜のトンネルのようだ。
同校学校長の生賀照央さんは「シーカヤックに乗って、海から桜を見て桜のトンネルをくぐる体験は、この時期にしかできない。ぜひとも挑戦していただければ」と話す。
同校では東日本大震災後、シーカヤックツアーやウオーターボールなど体験プログラムの料金の一部を被災者への義援金に充てている。義援金はアウトドアメーカー「モンベル」の「モンベルアウトドア義援隊」を通じて寄付している。
料金は、大人=4,500円、小人=3,000円。前日までの予約が必要。