大阪・和歌山・三重・奈良・滋賀・京都の名所・旧跡など1,600キロを4日間で巡るクラシックスポーツカー37台による公道レース「La Festa Primavera2011(ラ フェスタ プリマヴェラ2011)」が4月16日、スタートした。
鈴木亜久里さんのシルバーの1957製MERCEDES BENZ 300SL ROADSTER
今年で3回目を数える同大会は、1997年から始まった関東-東北地域を走る国際クラシックカー連盟(FIVA)公認の公道ラリー「La Festa Mille Miglia(ラ フェスタ ミッレ ミリア)」の姉妹イベント。「古い物に敬意を」「いくつになっても心・少年」「イベントに参加するすべての人々と友情の輪を広げる」を基本精神にする。今年から和歌山~三重のユネスコ世界遺産「熊野古道」を通るルートを1日増やし、総走行距離を1,000キロに延長した。
今回は3月11日に発生した東日本大震災被災地に向けたチャリティーイベントとして位置づけ、参加車両1台1台に募金箱を準備し、各地のチェックポイントや沿道の人たちに義援金の協力を呼びかけている。「気持ちつないで、心つながる。がんばろう日本」を東日本大震災被災者応援宣言に掲げ車のボディーにもステッカーを貼った。これまでは交通遺児と環境保護のための募金活動を行ってきたが、今回は、関東-東北を走る「ミッレ ミリア」のコースで毎年訪れている宮城県白石市、白石城、福島県白河町、茨城県大洗町、鹿島市、鹿島神宮に直接義援金として手渡す予定。
歌手でレーシングドライバーの近藤真彦さんは赤の「ALFA ROMEO GIULIETTA」(1956年)、元F1ドライバーの鈴木亜久里さんはシルバーの「MERCEDES BENZ 300SL ROADRTER」(1957年)、タレントの堺正章さんは赤の「MASERATI 200SI」(1957年)に乗り観客の声援に応えていた。
震災の影響でフォーミュラーニッポンのレースが延期になったため急きょ参加できることになった近藤さんは「沿道の声援の多さに驚き感動した。どこに行っても(このイベントが)被災者への支援を呼びかけていることをしっかりとわかっていただいていたことがありがたかった」と感謝の気持ちを表した。「信号で止まっているとおばあちゃんがやって来てどうするのかと心配に思っていたら手には1,000円札を握りしめていて『少しですが…』と言って募金に協力してくれたのはとてもうれしかった」とも。
伊勢志摩では17日午後、賓日館(伊勢市)、パールロードを抜け鳥羽展望台(鳥羽市)、大王崎灯台・波切漁港(志摩市)、宿泊先に合歓の郷(志摩市浜島町)、翌18日早朝に同地を出発し、南伊勢町民文化会館(南伊勢町)に立ち寄り、伊勢神宮内宮、おかげ横丁(伊勢市)を走った。19日には大阪城を経由して、同日17時ごろ帝国ホテル大阪(大阪市北区)のゴールを目指す。
同レースの模様は、鈴鹿市出身のタレント加藤紀子さんと尾鷲市出身のレーシングドライバー福山英朗さんのリポートを交えながら5月13日22時30分~23時30分、三重テレビで放送される。