「鳥羽みなとまつり」が7月22日、今年4月に新しく完成した離島を結ぶ定期船が着くマリンターミナルをメーン会場にして開催された。坂手島を正面に見る鳥羽湾の海上をステージに次々と花火が打ち上げられ、浴衣姿やノースリーブ姿の観客は鳥羽湾の海上に咲く大輪の花に魅了された。
同まつりは、標高150メートルの樋の山(ひのやま)山頂にある金刀比羅宮鳥羽分社(鳥羽)の例大祭に合わせて開催されている。それまで「鳥羽金刀比羅宮例大祭」としていたものを1967(昭和42)年に「鳥羽港祭」と名称変更し継続、今年で56回を数えた。
同分社は、1954年(昭和29年)11月に志摩郡鳥羽町、加茂村、長岡村、鏡浦村、桃取村、答志村、菅島村、神島村の1町7村が合併し鳥羽市となったことを祝し、地元の青年たちや財界人らの働きかけにより、1956(昭和31)年8月10日に建立。今もJR鳥羽駅前に堂々とそびえる「金刀比羅神社」の看板を付けた大鳥居は1968(昭和33)年に完成したもの。
15時50分、同会場に作られた仮宮で「行宮祭(あんぐうさい)」が執り行われた。18時、木田久主一(くすいち)鳥羽市長のあいさつの後、陸上自衛隊明野航空学校のヘリコプター3機が鳥羽湾上空を祝賀飛行すると、鳥羽九鬼水軍太鼓の太鼓の音が鳴り響いた。同市出身の歌手鳥羽一郎さんのデビュー30周年を記念したコンサートがあり、鳥羽さんの長男木村竜蔵(りゅうぞう)さんもサプライズゲストで登場した。海上では、帆掛船を模した電飾船が船団を組んで鳥羽湾をパレード(「海上渡御(かいじょうとぎょ)」)した。20時になると鳥羽の夜空と海上に約4,000発の花火が打ち上がった。
近年「鳥羽のみなとまつりの花火がすごい」「熊野の花火に肩を並べてきた」などの口コミも多く人気を集め、見物客の数は年々増加傾向にある。8月2日~16日、21日~28日の期間、鳥羽旅館組合が鳥羽湾に毎夜(20時30分~20時35分)花火を打ち上げる。