伊勢市の天然記念物に指定されている「蓮台寺柿(れんだいじかき)」の葉の粉末を利用したメニューが伊勢市内の蕎麦店やレストランに登場。
「蓮台寺柿」は、300年以上前から作られている渋柿で、1958年に伊勢市の天然記念物に指定されている。約350年前に同市勢田町にあった神宮祭主大中臣永瀬が建立したと伝えられる鼓嶽山蓮台寺という寺の名にちなんで名付けられ、地元の市場を中心に9月中旬から11月にかけて出荷販売されている。
柿の葉は7~8月の上旬、無農薬の若葉を摘んだものを粉末にし、添加物として利用されている。蓮台寺柿の生産者の婦人部が中心となる「柿ノ木クラブ」が三重県の「アグリビジネス化支援事業」の一環で3年前に活動。今期は粉末にして約60キログラムの収穫があったという。
「手打ち麺どころ柿右衛門」(伊勢市旭町、TEL 0596-22-5050)では蓮台寺柿葉蕎麦(山かけ、蓮台寺柿ようかん付き、1,300円)を、「フランチレストランカンパーニュ」(伊勢市勢田町、TEL 0596-29-3000)では、シフォンケーキ(1,350円)をメニュー化し、ともに人気が高く売り切れる日も多いという。
「柿右衛門」店主の西村孝雄さんは「今後は蕎麦を使った蒸し物や蕎麦寿司を作ってみたい。柿の実を使ったようかんも評判が良く、『蓮台寺柿』の名前をもっと広くPRできるような商品開発を目指したい」と話している。