伊勢出身のジャズシンガー板谷薫さんが3月22日、昨年オープンしたばかりの志摩のジャズ喫茶「A-bs(エービス)」(志摩市大王町、TEL 080-1612-0001)で納谷嘉彦さん(ピアノ)、出宮寛之さん(ベース)と共にライブを開いた。
板谷さんは三重大学音楽科を卒業後、教師を目指して有田(うだ)小学校、二見小学校、南海小学校で教鞭(きょうべん)を執ったがミュージシャンへの夢を諦めきれずジャズシンガーに。ジャズピアニストの納谷さんらと共に名古屋を拠点に活動していたが、4月から東京に住居を移し関東での活動に精を出すという。2008年にファーストアルバム「Piacere(ピアチェーレ)」をリリース。
納谷さんは、合歓の郷(志摩市浜島町)に設立された「ネム音楽院(現ヤマハ音楽院)」出身。第1回日本ジャズグランプリ最優秀ソロイスト賞を受賞。名古屋音楽大学音楽科特別講師も務める。 出宮さんは米ロサンゼルスで活動後、帰国し名古屋に移住、納谷さんらと共に名古屋を中心に活動する若手ベーシスト。
当日は、満員となった観客30人が3人が奏でるジャズのメロディーに聴き入った。観客のリズム感に、板谷さんは「大王町の人たちのノリは最高。『絵かきの町』と観光看板に書いてあったが、『ジャズの町』にしては(笑)」などとトークも展開。
同店オーナーの羽山伸さんは「こんな小さな店に、こんな素晴らしいプロのミュージシャンの方々が来てもらえるなんて感激。これからも、この地から沸き立つようなエネルギッシュな企画で他の地域の人たちを『ほしらめたい』(方言で「うらやましがらせたい」)」と話す。