日本一の清流「宮川」で5月26日、三重県内の24ある内水面漁業協同組合が管理する18の河川中、一番乗りでアユ釣りが解禁された。
宮川は、幹川流路延長約91キロ、流域面積約920平方キロ、流域内人口約14万人で三重県最大の河川。一級河川を対象とした国土交通省(旧建設省)の水質調査では1991年から2010年までに10回、全国1位のお墨付きをもらい「日本一の清流」を維持している。三瀬谷ダム(多気郡大台町)を境に宮川の上流域を宮川上流漁業協同組合(同)、同川の支流・大内山川全域を大内山川漁業協同組合(度会郡大紀町)、ダムから下流域を宮川漁業協同組合(伊勢市佐八町)の3団体が管理し、遊魚券の販売などを行う。
今回の解禁は、宮川の上流域で行われ初日は150人、2日目は42人がアユの友釣りを楽しんだ(大内山川、宮川下流域は6月1日解禁予定)。宮川上流漁業協同組合の水谷幸夫組合長は「今年は、昨年9月に持山谷で土砂崩れがありその復旧工事で長期間濁った土砂が下流域に流れ岩場にアユの餌となるコケの付着が少なく、放流したアユの生育が遅れている。さらに今月上旬に大雨による増水でアユが流されたため、昨年5月14日に行った解禁日を少し遅らせた」と説明する。
宮川の清流釣り情報などをインターネットで発信する「宮川インフォ」を運営する大原昌敏さんは「2004年9月に発生した台風21号で被害に遭った時よりも今年の宮川は良くないが、宮川上流漁業協同組合が約4200キロの稚アユを11回に分け放流し、さらに29日・30日に700キログラムの稚アユの追加放流をするので、多少の期待はできるのでは」と話す。
友釣り遊魚券の料金は、共通年券アユ友釣り+アマゴ=1万4,000円、年券友釣りのみ=1万500円、友釣り+ひっかけ =1万5,000円、1日券友釣り= 3,000円、同ひっかけ=5,000円、友アユ1匹=500円。アユの友釣りは9月30日まで。同漁協運営のアユ料理を提供する「清流茶屋」(大台町、TEL 0598-77-2110)は6月1日から営業する。