8月5日、自作の電気自動車にパナソニックの充電式単3電池「エボルタ」40本を動力源として真夏の鈴鹿サーキット(鈴鹿市)国際レーシングコースを走るレース「エネワングランプリ(エネ1GP)」が行われ、伊勢工業高校(伊勢市神久)電気技術部と機械部の2チームが挑戦した。
伊勢工業高校生徒が鈴鹿サーキット「Ene-1GP」にチャレンジ
昨年始まった同大会、ルールは同コースを1周ごとにインターバルを取りながら3周し、その合計タイム(走れなかった場合は走行距離)で競い合う。勝敗は、電池の消費量を少なくするためのアクセルとブレーキ操作、電気消費の大きい登り坂と下り坂での電気の使い方など、エネルギーマネジメントがポイントとなる。
今年は高校、大学、専門学校、一般のほか中学校からも2チームが参加。最終的に71チームがエントリーした。真夏の鈴鹿サーキットの路面温度は60度を超えるといわれている。ドライバーたちはF-1マシンも走る全長5.807キロあるフルコースを密閉された運転席の中で汗をかきながら滑走。1周を6分台で走る車から30分以上掛けてゴールする車までさまざま。中には起伏の激しい同コースの坂道を克服できず、あえなくストップするチームも続出した。
昨年に引き続き出場した電気技術部は、1周=12分40秒、2周=11分35秒、3周=12分31秒の計36分47秒でフィニッシュ。総合順位で13位、KV-1クラスで11位、高校生の部で4位にランクインした。機械部は、1周=12分50秒、2周=14分27秒、3周=1800メートルと3周目で7.8パーセントの上り勾配のあるダンロップコーナーで力尽き、総合41位、KV-2クラス12位、高校の部6位だった。
電気技術部を指導する柏端正康教諭は「計算よりもエネルギー消費が少なく、うまく走れた。昨年よりは好タイムが出た」と話す。機械部を指導する鈴木守教諭は「ギア回りや車輪など自作で改良し完璧だったが、3周目のダンロップコーナー上り坂あと少しのところでストップしてしまった。上りきればゴールできたのに」と悔しがった。
そのほかの主なチームの成績は、総合1位・KV-1クラス1位が「チーム”ヨイショット!”ミツバ」(計20分36秒)、高校の部KV-1クラス1位が「飯田工業高校原動機部A」(計21分41秒)、KV-2クラス1位・高校の部KV-2クラス1位が「飯田工業高校原動機部B」(計28分39秒)。71台中、41チームが3周を走りきることができなかった。