三重県の相可高校(多気町相可)生産経済科の生徒と万協製薬(五桂)が取り組んでいるスキンケア商品「まごころシリーズ」の第6弾となる新商品 「まごころ化粧水 希(のぞみ)」(通称=まご水)が5月27日、全国のドラッグストアなどの店頭に並んだ。初回出荷数は5000本。
完成した「まごころ化粧水 希」を手に取る相可高校の女子生徒たち
これまでに発売された同シリーズラインアップは、「まごころteaハンドジェル」(580円)、「まごころteaリップ」(420円)、「まごころhoneyクリーム」(1,000円)、日焼け止め乳液「まごころBBミルク(ファンデーション入り)」「まごころSPミルク」(以上580円)の5点。最も人気のある商品はハンドジェル、昨年度のシリーズ総売り上げは4,000万円弱になった。
新商品の化粧水は、地元企業の川原製茶(丹生)の伊勢茶エキス、河武醸造(五桂)の日本酒(コメ発酵液)と、大豆エキス、コラーゲン、ビタミンC、ナノ化ヒアルロン酸を配合。同社担当者は、「イソフラボンを含む大豆エキスや、コラーゲン、ヒアルロン酸で、しっとりとした使い心地でお肌の水分を補給。また多気の雄大な自然に育まれた伊勢茶から抽出したエキスを配合しお肌の引き締め効果が、アミノ酸やミネラル、ビタミン類などの成分が多く含まれているコメ発酵液は、保湿効果が期待できる」と説明する。
6月4日には、第7弾目の新商品開発の企画会議が行われ、生徒たちから活発な意見が出されていた。その席で完成したまご水を手に取って試した2年生の川島明日香さんは「お茶の香りがいい。しっとりさらっとして、これからも使っていきたい」、1年生の山中結貴さんは「抹茶エキスがさっぱりしていてとても気持ちがいい。(同シリーズが売れることで)多気が有名になれば」と感想を漏らす。
同社の松浦信男社長は「化粧水は、女性の肌に直接付けるもので、気に入ったものしか付けてもらえない商品。この商品が売れるかどうかが勝負になるので頑張ろう」と生徒たちを発奮させた。一方「当社は年間30~40アイテムの新商品を出しているが、(開発に)こんなに時間は掛けられないのが現状。一般的に、高校生が作ったものだから売れるはずがないと思われがちだが、真剣に取り組み、売れる図式をつくっていかなければならない。結果として社会を変えるようなムーブメントを起こしていきたい」とも。
価格は1,000円。同シリーズは、同社のインターネットショップでも購入可能。