志摩から水平線の上に富士山くっきり-宝永山は水面すぐ上の位置に

志摩から水平線の上に富士山くっきり-宝永山は水面すぐ上の位置に

志摩から水平線の上に富士山くっきり-宝永山は水面すぐ上の位置に

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 志摩から直線距離で約200キロある富士山が5月18日の早朝、水平線の上に浮かんだ島のようにくっきりと現れた。標高2693メートルの宝永山は水面からすぐの小高い丘のように見えている。

伊勢志摩から富士山までは直線距離で200キロ以上

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 標高3776メートル日本一の高さを誇る富士山。昨年6月22日にはユネスコの世界文化遺産登録された。冬場には、海水と水面近くの空気の温度差によって光が屈折して起こる蜃気楼の一種「浮島現象」によって富士山が宙に浮いたように見えるのは、正面に高い山がない標高0メートルの志摩市の海岸からだけ。

 伊勢志摩からの富士山は、冬場早朝の空気が澄んでいる時に観測することができるが、気温が暖かくなる春から夏の季節に見えるのは非常に珍しい。年間に30日観測できるかどうか…。この日の富士山は明るくなり始めた4時過ぎから見え出し、太陽が上がった後にもしばらく姿を出していた。前日の17日にも薄っすらと見えたので2日連続で観測できたことになる。

 夏至の最も北(左)側に朝日が出る時に、二見興玉神社(伊勢市二見町)の夫婦岩の間から、富士山と太陽が重なる。標高555メートルの朝熊(あさま)岳(伊勢市朝熊町)山頂からは富士山の右肩の宝永山の位置から朝日が出る。志摩市からはダイヤモンド富士は見えないが、これから広域伊勢志摩圏内の伊勢湾岸沿いからは次々とダイヤモンド富士が観測できる。

 この日の富士山は、伊勢志摩経済新聞のカメラマン泊正徳さんが志摩市阿児町の安乗(あのり)漁港で撮影したもの。泊さんは「冬場はきれいに見えるが標高0メートルの地点からは『浮島現象』が起こるので、今日のように裾野までくっきり見えることはない。5月にこんな美しい富士山を見るのは初めて」と話す。「夏至前後の夫婦岩からのダイヤモンド富士、朝熊岳からの富士はどちらも感動的。ぜひ泊まり掛けで伊勢志摩まで富士山撮影旅行に来ていただければ」とも。

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